インターネットを利用した商品販売やユーチューバーなどの在宅ワーカーは、どうしても仕事とプライベートのお金がごっちゃになりがち。固定電話や携帯電話、ファックス、インターネット使用料などの通信費はその典型といっていい。いくら仕事で使っているからといって、電話代などの通信費を全部必要経費に算入するのはNG。家賃や水道光熱費と同様、通信費についても仕事で使った部分とプライベートで使った部分を明確に区分して申告する必要がある。

電話代は通話明細書をベースに按分

電話代と一口にいっても、例えばスマートフォンの場合、通話料や基本使用料、データ通信料などいくつかの種類に別れるが、このうち通話料については、業務用に使った部分が通話明細書で確認できるので、とくに按分計算する必要はない。電話代の業務使用部分を客観的に区分するには、通話明細書が強い見方になる。

基本使用料やデータ通信料については、仕事用とプライベート用を按分計算し、仕事用で使った部分のみを必要経費に算入することになる。では、仕事用とプライベート用の按分計算はどのようにすればよいのだろうか。

基本使用料やデータ通信料の按分計算について、国税庁では、1カ月の通信費に業務日数割合をかけ、さらに2分の1(業務時間割合)をかけて計算する方法を推奨している。

 

例えばスマートフォンの基本使用料3千円、データ通信料1千円、業務使用分の通話料800円、業務日数15日とした場合、業務用に使った電話代の合理的な使用割合は0.25%(1千円)。通話料と合わせると、必要経費に算入できる電話代は1800円ということになる。

業務使用割合(0.25%)=業務日数割合(15日/30日)×業務時間割合(1/2)

業務使用金額(1,800円)=基本使用料とデータ通信料(計4,000円)×業務使用割合0.25%+業務使用の通話料800円