内部統制報告書の記載内容

JSOXの最終成果物として、経営者は、財務報告に係る内部統制の有効性の評価に関する報告書(以下「内部統制報告書」という。)を作成します。内部統制報告書に記載する項目は自由ではなく、以下と規定されています。

  • ① 整備及び運用に関する事項
  • ② 評価の範囲、評価時点及び評価手続
  • ③ 評価結果
  • ④ 付記事項

整備及び運用に関する事項

「整備及び運用に関する事項」には以下の内容が記載されます。

① 財務報告及び財務報告に係る内部統制に責任を有する者の氏名

② 経営者が、財務報告に係る内部統制の整備及び運用の責任を有している旨

③ 財務報告に係る内部統制を整備及び運用する際に準拠した一般に公正妥当と認められる内部統制の枠組み

④ 内部統制の固有の限界

内部統制報告書には上述のように責任者の氏名、有している責任等が記載されます。また、内部統制はすべてのエラーを防ぐ万能のものでなく、一定の限界を有する点が明確化されます。これにより、内部統制評価結果の利用者に「内部統制報告書」が意味する内容の適切な利用を促しています。