2.参入障壁

参入障壁は、創出したアイデアの実現可能性を検証する際に欠かせません。

主な障壁として、以下の11個をご紹介しました。

留意しておきたいのは、ビジネス環境によって参入障壁は少なからず変化する点です。

直近で言えば、④の顧客ロイヤルティ、⑤の流通リソース、そして⑪技術・ノウハウでしょう。

顧客ロイヤルティと流通リソースは、テレワーク拡大を引き金にしたSNSの一般化によって、従来からの位置づけや流れを大きく変えてしまいました。

コロナ前は、いわゆるグーグルなど検索エンジンによるオーガニック検索が主流でした。それはWEBサイトへの流入に多大な影響を与え、検索結果の1ページ目に出ることは大きな障壁になっていました。

しかし、今ではTwitterやインスタ、YouTubeなどからの流入が一般化し、顧客ロイヤルティもそれらに付随しています。またその変動に伴って、⑪にあたるSEO対策もその役割に陰りが見え始めています。

障壁そのものがなくなることはありませんが、その流動性に注意する必要があります。

3.定番の需要

どうしても新しいビジネスを考えようとなったとき、人は今存在しないものを考えようとしがちです。

そこに潜在する可能性は否定しませんが、やはりハイリスク・ハイリターンです。

3カ月ほどで流れが変わってしまう現代においては、ようやく実現化にこぎつけたアイデアが全く機能しないという事態を招きかねません。

すでに確定した需要のあるテーマをベースにすることが重要です。

もちろん、競合は多いですがその分存在としての利益は確かにあります。

定番の需要には上図のようにざっと20個の切り口がありました。

これらは、時代の変遷やそのとき取り巻く環境によって諸条件が変わることは念頭におきたいところです。結果、各項目が相対的に強弱を持つことになります。

例えば、④の収入を増やす。

組織のピラミッド構成や人件費の硬化性解消のために、特に大企業を中心にリストラや週休3日制などが大きく進みました。

その結果、以前であれば少しうしろめたささえあった副業や兼業といった事象が、強く前に出てきています。

同様に⑨の健康や、⑯の人間関係は1年以上続いた緊急事態宣言によってその在り方を変えました。

需要を支える目的そのものは変わりません。

テレワークで外に出なくなった。太ってしまった。ビデオチャットだけで会話することに違和感がある、画面上ではうまくコミュニケーションが取れないなど。

最終的に得たいメリット自体はそのままに、それらを実現する手段が環境や条件に合わせて変わっていくわけです。

側面から見ると、こうした手堅い需要群は、社会の流れが大きく変動してしまったとしても、形を変えチャンスを掴む可能性があることを意味しています。

 

2021年は新型コロナウィルス感染症拡大から収束、東京オリンピックや選挙といった非常に目まぐるしい1年でした。

結果、人々の心理状態やライフスタイルが大きく変わり、さまざまなビジネスにおいてビジネスモデルの見直しを迫られました。同時にそれ以上に新しい可能性の一面を生み出した年でもありました。

新型コロナウィルスにおいては、まだ気を緩められない状態が続きますが、飲み薬の開発なども進んでおり、来年には小さくない区切りと変化が生まれそうです。

2022年は小さな変化も逃さず、ご紹介したような観点を用いて、ぜひ大きな収益源を創りあげる一年にしてください。


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