妻は「制限納税義務者」で防衛
巨泉氏の相続を考えるに当たって、まず相続人となる前妻の娘2人については、居住あるいは非居住にせよ、相続する国内・国外全財産に課税される可能性がある「無制限納税義務者」となる。
一方で妻の場合は、日本国内財産にだけ相続税がかかる「制限納税義務者」となっており、もし妻の相続が法定相続分の範囲内であれば、日本国内財産は非課税とされるばかりか、カナダ・オーストラリア・ニュージーランドは相続税がない(カナダに関してのみ住居や株式の値上がり益の50%にだけキャピタルゲイン課税がある)ため、そちらの財産も基本的に非課税となるはずだ。いちはやく妻のために手を打っていたかは分からないが、巨泉氏の税金との関わりあいを考えると、誠にお見事!と言うほかはない。
平成26年1月1日から国外財産調書制度がスタートし、同27年7月1日からは二重課税考慮しない出国税導入、そして同28年1月1日から財産債務明細書制度の加算税のアメとムチ、そして始まる平成29年1月1日からマイナンバーの本格運用が始まる。矢継ぎ早に出される施策に対し、あちらの世界から巨泉氏の「資産家の人たちもこれから本当に大変だネエ」とため息が聞こえて来そうである。




