ふるさと納税は、自治体にとっては寄付金獲得をめぐる熾烈な競争の場。
総務省は2019年6月、返礼品の調達費を寄付額の30パーセント以下とするルールを導入した。

総務省はこのほど、返礼品の額が国の基準を上回っていたとして兵庫県洲本市をふるさと納税制度の対象から除外した。

問題となったのは「洲本温泉利用券」。同市内の旅館で宿泊や食事に使用できるもので、洲本市は今年1月下旬まで、10万円の寄付に対して5万円分の温泉利用券を返礼品として贈っていた。

ふるさと納税をめぐっては、多くの自治体で高額な返礼品と引き換えに多額の寄付を得ようとする「返礼品競争」が激化。多額の寄付金で潤う自治体がある一方で、税収が他の自治体にもっていかれ大幅な税収減となる自治体も出てきたことから、総務省は2019年6月、返礼品の調達費を寄付額の30パーセント以下とするルールを導入した。

このルールに違反して指定取消しとなったのは、2020年7月の高知県奈半利町、2022年1月の宮崎県都農町に続いて、今回の兵庫県洲本市が3例目。

既に発送された温泉利用券は使用できるというが、洲本市は5月1日から2年間、ふるさと納税の対象から除外されることになる。

納税者にとっては「どうせ税金を納めるなら高額な返礼品をくれる自治体に」というおトク感が優先しがちなふるさと納税だが、自治体にとっては寄付金獲得をめぐる熾烈な競争の場。その一方で、本来入ってくるはずの税収をふるさと納税でもっていかれ大幅減収となる自治体も出てきている。せっかくの制度を長く維持するためにも、寄付する側もされる側も、本来の目的に立ち戻って冷静に向き合う姿勢が必要かもしれない。


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