インストアの事例
クオール薬局/クオール株式会社
私たちの生活に欠かすことのできない薬局。
その店舗数は数が多いとよく言われるコンビニや美容室を凌ぎ、全国で6万軒以上にも上ります。
業態の性質上、差別化を生み出すことが難しいとされていますが、その障壁を見事に超えているのがこの薬局です。
2009年の改正薬事法により一部の市販薬は登録販売者による販売が可能になったことが背景に、ローソンやビックカメラといった異業種と提携することで、駅前や駅ナカなど圧倒的な利便性を生み出しています。
私設図書館「みんなの図書館 さんかく」/一般社団法人トリナス
月額2000円でだれでも本棚のオーナーになれるというソーシャルプロジェクトです。
すでに全国30地域に広がっています。
オーナーは自分の好きな本を置いたり、販売することができるというものです。
このプロジェクトが誕生した背景にあるのが書店の減少です。
書店のない自治体は、26%にも上ります。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO66690450Z01C22A2CE0000/
厳密なインストアには該当しないのかもしれませんが、一般的なインストアがBtoBであるのに対して、この事例をBtoCまたはCtoCとして捉えると、その斬新さが再確認できます。
「ランプライトブックスホテル」/ソラーレホテルズアンドリゾーツ株式会社
https://www.lamplightbookshotel.com/nagoya/
ちょっとしたホテルや旅館には「ライブラリー」がありますが、本好きの人間にとっては物足りません。
しかし、外に出て本屋に行けばいい、とはなりません。
上述した通り、本屋そのものがない地域もあるためです。
そこへ登場したのがこのホテル。
なんと1階部分が本格的な書店になっているのです。
一般的なインストアとは違いホテル自体が運営するストアですが、ホテルにはない価値を提供することで全体の付加価値向上に一役買っています。
まとめ
コロナ禍の3年間は、私たちのライフスタイルのみならず、ビジネス環境そのものを大きく変貌させました。
言い尽くされているとおり、ビジネスは強者ではなく、変化に対応する者が生き残ります。
デジタル、リアルを問わず、多角的な視点でビジネス全体を捉え、0.5歩先を睨みながら次なるベクトルを定めることが何より重要です。
2023年も早くも1カ月が経過しました。
来年はビジネス、会計いずれにも少なくない影響を及ぼす「物流問題」が待ち構えています。
ぜひ、この1年、柔軟な思考で次なる1手を模索しておくことをお勧めします。
コロナ禍であっても大きく飛躍した企業が数多くあったように、これまで以上のチャンスを手にできるやもしれません。
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