固定資産税の特例と減額措置

固定資産税を計算するときに注意しなければならないのは、特例措置と減額措置があるということです。

以下では、固定資産税計算の際に注意しなければならない特例措置と減額措置について解説します。

住宅用地の特例措置

住宅用地の特例措置として、以下のような2つの措置があります。

要件
特例率
固定資産税 都市計画税
小規模住宅用紙
・住宅一戸について200平方メートル以下の土地
1/6 1/3
一般住宅用地
・上記200平方メートルを超える土地
1/3 2/3

※住宅用地とされるのは住宅用家屋の延べ床面積の10倍まで

新築住宅の減税措置

新築住宅については、次の要件に合致する場合には、居住面積120平方メートルまでを対象に固定資産税額の2分の1が減額されます。

なお、いずれの場合でも都市計画税は減額されないので注意してください。

要件
期間
令和3年度で減税措置が終了した住宅
下記の期間に新築された住宅
(1)専用住宅
(床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下)
(2)併用住宅

(居住部分の床面積が全面積の2分の1以上で、居住部分の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下)
(3)共同住宅などの貸家住宅
(1世帯の居住部分の床面積が40平方メートル以上280平方メートル以下で、1世帯につき120平方メートルまでが対象)
(1)一般住宅(下記(2)以外)は、新築後3年間 平成30年1月1日から
平成31年1月1日まで
※長期優良住宅に該当する場合は、新築後5年間 平成28年1月1日から
平成29年1月1日まで
(2)鉄筋コンクリート造・鉄骨造などの耐火・または準耐火構造の建物で3階建以上のものは新築後5年間 平成28年1月1日から
平成29年1月1日まで
※長期優良住宅に該当する場合は、新築後7年間 平成26年1月1日から
平成27年1月1日まで

それぞれの減額期間が終了すると、本来の税額に戻るため、税額が上がることになります。

固定資産税額をシミュレーション

最後に、実際の固定資産税額についてシミュレーションをしていきます。

具体的な数値例とともに解説も例示するので、固定資産税額をシミュレーションする際の参考にしてください。

土地(宅地)の固定資産税はどれくらいかかる?

住宅用地180平方メートル、令和4年度における価格30,000,000円、令和3年度の課税標準額 3,500,000円の場合、

  1. 負担水準を計算する
    負担水準(%)= 令和3年度の課税標準額/令和4年度の価格×特例率×100
    ⇒3,500,000 /(30,000,000×1/6※)×100=70%
    ※200平方メートルまでは小規模住宅用地となるので特例率は1/6 × 5%となります。
  2. 課税標準額を計算します
    1で計算した負担水準は70%で、負担調整措置の「100%未満の場合」に該当することから、特例率は1/6となります。
    令和3年度の課税標準額 + (令和4年度の価格 × 特例率 × 5%)= 令和4年度の課税標準額
    ⇒3,500,000円 + (30,000,000 × 1/6 × 5%)= 3,750,000円
  3. 固定資産税額相当を計算する
    令和4年度の課税標準額 × 税率 = 固定資産税相当額
    3,750,000× 1.4% = 52,500円

新築住宅の固定資産税はどれくらいかかる?

シミュレーションをするために、まずは例とする新築住宅の内容を確認していきましょう。

  • 例とする固定資産の内容
土地 評価額: 8,400,000円
地積: 120平方メートルの宅地(整形地)
正面路線価: 1平方メートルあたり70,000円
価格: 70,000円×120平方メートル
家屋 評価額: 9,000,000円
床面積: 100平方メートルの木造2階建て家屋
前年: 8月に新築された専用住宅
  1. 土地の課税標準額の計算
    この土地は、住宅用地なので住宅用地特例を適用することができます。
    そのため、特例を適用したうえで課税標準額を計算します。
    固定資産税
    (土地の評価額)8,400,000円×(住宅用地特例率)1/6 =(土地の課税標準額)1,400,000円
    ●都市計画税
    (土地の評価額)8,400,000円×(住宅用地特例率)1/3 =(土地の課税標準額)2,800,000円
    ※上記の例では、地積が200平方メートル以下であるので、「小規模住宅用地の特例」を適用します。
    なお、実際に土地の課税標準額を計算するうえでは、先の例のように負担調整措置が適用されるので、課税標準額はより少なくなる可能性が高いです。
  2. 家屋の課税標準額の計算
    家屋については、土地の場合と異なり評価額がそのまま課税標準額となるのが原則です。
    固定資産税
    (家屋の評価額)9,000,000円=(家屋の課税標準額)9,000,000円
    ●都市計画税
    (家屋の評価額)9,000,000円=(家屋の課税標準額)9,000,000円
  3. 課税標準額の合計額を計算する
    さらに、土地と家屋の課税標準額を合計して、固定資産税を算出するための課税標準額を計算します。
    固定資産税
    (土地の課税標準額)1,400,000円+(家屋の課税標準額)9,000,000円=(課税標準額の合計)10,400,000円
    ●都市計画税
    (土地の課税標準額)2,800,000円+(家屋の課税標準額)9,000,000円=(課税標準額の合計)11,800,000円
  4. 固定資産税の税額を計算する
    さらに、課税標準額の合計に税率を乗じて、税額の計算を行います。
    ●固定資産税
    (課税標準額の合計)10,400,000円×(税率)1.4%=(算出税額)145,600円
    ●都市計画税
    (課税標準額の合計)9,000,000円×(税率)0.3%=(算出税額)27,000円
  5. 家屋の軽減額を計算する
    このケースの家屋は新築家屋なので、新築家屋に対する軽減措置の対象です。したがって、次のような計算を行います。
    ●固定資産税
    (家屋の課税標準額)9,000,000円×(税率)1.4%=(家屋相当税額)126,000円
    (家屋相当税額)126,000円×(軽減措置の率)1/2 =(軽減額)63,000円
    ※新築家屋軽減措置の適用には一定の要件があります。
    ※都市計画税に新築家屋に対する軽減措置は適用されません。
  6. 年税額を計算する
    計算された算出税額から軽減額を差し引いて、今年度における年税額を計算します。
    ●固定資産税
    (算出税額)145,600円 -(減額される額)63,000円=(確定税額)82,600円
    ●都市計画税
    算出税額)27,000円=(確定税額)27,000円
    以上を合計すると、確定税額の合計は以下のとおりです。
    (固定資産税確定税額)82,600円+(都市計画税確定税額)27,000円=(年税額)109,600円

固定資産税を自動計算できるサイトを紹介!

固定資産税の概算結果を知りたい場合には、自動計算サイトを利用するのが便利です。

以下の記事では、固定資産税の自動計算ができるサイトを紹介しています。

【2024年最新】固定資産税が自動計算できるシミュレーションサイトを紹介! | KaikeiZine

なお、自動計算結果は、実際に納税を求められる固定資産税額とは異なります。

あくまでも参考のための数字としてご活用ください。

まとめ

固定資産税について、誰でもシミュレーションできるように、計算方法から丁寧に解説してきました。

この記事を参考に、自身が保有する固定資産に課税される固定資産税の額を計算してみてください。


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