60歳の定年退職前の早期退職を望む方がいらっしゃいます。体力がある内に自分の理想の人生へと移る方もいます。早期退職できるかどうかの判断のために、この記事では年代別年金の受取額のシミュレーションをします。

この記事の目次

早期退職年代別年金の受取額のシミュレーション

この章では早期退職年代別年金の受け取りをシミュレーションした金額について説明します。

老齢厚生年金(年間)は下記の式で簡易計算できます。

老齢厚生年金(年間)=平均年収÷1,000,000円×5,500円×働き出してから辞めるまでの年数

あくまでこれは非常に複雑な老齢厚生年金の受取額の計算をより簡易に行うための計算式です。

受給額の予想を算出するためのもので、将来受け取る年金額を完全に正確に示すものではありません。

さらに、今後の年金制度の変更等によって、試算結果が異なる可能性があります。

より正確なシュミレーションを行いたい方は厚生労働省の公的年金シミュレーターをご利用ください。

なお下記のシュミレーションにおいて老齢基礎年金は795,000円/年であるとします。

平均年収は4,000,000円で、22歳から働いているとします。

50歳の早期退職年金受取額シミュレーション

退職年齢 老齢厚生年金の予想額 65歳以降の年金受取予想額
50歳 4,000,000円÷1,000,000円×5,500円×(50-22)年=616,000/年 795,000+616,000=
1,411,000円/ 年
55歳 4,000,000円÷1,000,000円×5,500円×(55-22)年=726,000円/年 795,000+726,000=
1,521,000円/年
60歳 4,000,000円÷1,000,000円×5,500円×(60-22)年=836,000円/年 795,000+836,000=
1,631,000円/年

早期退職は貯蓄がいくらあればできる?

50歳から90歳までの生活に必要な費用を算出するため、仮に月150,000円必要だとすると72,000,000円必要です。

また、受け取れる年金が1,411,000×25年間 =35,275,000円の場合、残りの必要額は36,725,000円になります。

仮に50歳の時点で30,000,000円が貯蓄されている場合、6,725,000円プラスで必要です。

ただし、一気に貯める必要はなく、65歳までに年間1,345,000円(約月112,000円)を稼ぐことができれば、リタイヤ可能です。

つまり、月110,000円の仕事をするだけで実現できます。

忌憚のないプランニングで、自分が納得できる支出レベルを設定し、リタイア生活を楽しむための貯金をはじめることが大切です。

年齢別の必要額

50歳以外のリタイア年齢における必要な資金は、以下のとおりです。

年齢が上がるにつれ、必要な資金は減少します。

リタイア年齢

55歳:150,000円×12カ月×35年-1,521,000円×25年=24,975,000円

60歳:150,000円×12カ月×30年-1,631,000円×25年=13,225,000円

投資による運用だけではハイリスク

もし50歳で完全リタイアを希望する場合、ある程度のリスクのある投資でリターンが必要になります。

そのため、余剰資金30,000,000円で完全リタイアをする場合、上記の通り、労働収入をプラスして考える必要が出てくることになります。

また、税金もかかることを考慮に入れる必要があります。