差押えが解除されると
1. 差押え解除通知が送付される
差押えの解除は、その旨を滞納者に通知することによって行われます。
ただし、債権及び第三債務者等がある無体財産権等の差押解除は、その旨を第三債務者等に通知することによって行われます(国税徴収法第80条1項)。
2. 解除に伴う措置
差押えが解除されたときは、次の手続きがとられます。
・動産又は有価証券の差押えを解除したときは、その物の引渡し及び封印、公示書その他差押えを明白にするために用いた物の除去が行われます(同法第80条2項1号)。この封印などの除去は、滞納者等に行わせることができます(同法第80条2項ただし書)。
・債権及び第三債務者等がある無体財産権等の差押えを解除したときは、滞納者へ解除の通知が行われます(同法第80条2項2号)。
・差押えの登記(登録)のある財産の差押えを解除したときは、その登記(登録)の抹消が関係機関に嘱託されます(同法第80条3項)。
・差押通知をした質権者等及び交付要求をしている者に対し、差押えを解除した旨が通知されます(同法第81条)。
任意売却
差押えは原則として納税者の財産の法律上の処分を禁止していますが、任意売却によって徴収上弊害がないと認められるときは、その売却代金が滞納国税に満たない場合であっても、以下の条件を満たせば解除される場合があります(国税徴収法基本通達第5章第7款第79条関係9なお書き)。
ただし、任意売却が認められるのは少ないケースですので、事前に徴収職員とよく相談してから決めることをお勧めします。
1. 差押財産を換価に付しても入札又は買受申込みがない場合等に該当すること
例えば、差押財産(土地と仮定します。)が道路から奥まった場所にあり誰も買い手がつかず、隣接する土地の所有者が買い取りを申し出たような場合が想定されます。
2. 売却代金が差押財産の時価以上の金額であること
時価とは公売の見積価格決定の基準となる価額で、基準価額といいます。不動産の見積価額は不動産鑑定士の鑑定評価額を参考にする事例が多いです。
3. 任意売却した代金で滞納国税を納付すること
4. その納付額は、国税徴収法第128条第1項第1号≪配当すべき金銭≫の「差押財産の売却代金」とみなした場合における国税への配当が見込まれる額以上であること
簡単に言うと、任意売却に要した費用や滞納国税に優先する抵当権の被担保債権等への配当額を控除した額以上の金額です。
5.徴収上弊害がないこと
滞納者に納税の誠意があることが重要です。例えば、任意売却の買受人と通謀して売却後に、再度物件を自己所有する目的があると認められません。
6.滞納者が任意売却による差押えの解除を申し立てていること
不服申立てに係る差押解除
税務署長等は、不服申立人が担保を提供して差押えをしないこと又は既にされている差押えを解除することを求めた場合で相当と認められるときは、その差押えをせず又はその差押えを解除することができます(国税通則法第105条)。
【執筆者過去記事】
還付金等を納税に充てる「充当の申出」と「還付金債権譲渡」とは
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