4. 見直しの考え方
例えば、青色申告法人の場合、仕訳帳、総勘定元帳「その他必要な帳簿」を備え、別表21に定めるところにより、取引に関する事項を記載しなければならないこととされています。
この「その他必要な帳簿」の対象範囲について見直されました。
その考え方は、申告(課税所得)に直接結びつきやすい経理誤り全体を是正しやすくするかどうかといった観点から、
(1)貸借対照表に記載する科目については、損益計算書に記載する科目との関連性が強く、その科目の変動について把握する必要性が高い科目に関する補助帳簿に限定する。
この見直しにより、 現金の出納に関する事項を記録する現金出納帳、当座預金の預入れ及び引出しに関する事項を記録する当座預金出納帳及び減価償却資産及び繰延資産以外の資産に関する事項を記載した資産台帳については、優良な電子帳簿に位置付けられなくなります。
したがって、これらの帳簿については、優良な電子帳簿の保存要件を満たさなくても軽減措置の適用を受けることが可能となります。
(2)損益計算書に記載する科目については、その科目に関する補助帳簿の全てを対象に課税標準や税額の計算に直接影響を及ぼすことを踏まえ、その科目に関する補助帳簿の全てを優良な電子帳簿に位置付ける。
こととされました。
まとめ
税務関係手続のデジタル化のためには、帳簿書類の電子化を進めることは必須です。
優良な電子帳簿の普及・一般化は、事業者の経営状態の可視化による経営力の強化にもつながり、バックオフィス業務の効率化による生産性の向上にもつながっていきます。
優良な電子帳簿は選択制なので、導入するかどうかは任意ですが、今後もこの制度が更に推し進められることは明白です。
将来の事業のデジタル化を進めるに当たっては、優良な電子帳簿の導入も視野に入れてご検討されることが望ましいと考えられます。
私の連載は、今回が最後になります。
これまで、インボイス制度や電子帳簿等保存制度などの新たな制度がはじまることから、その内容を少しでも正しく理解して頂くために連載を続けてまいりました。
皆様のご理解に少しでも役立つことができたら幸いです。ありがとうございました。
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