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なぜ公認会計士が生命保険外交員に!?—会計士×ライフプランナーという生き方〜会計士ライフプランナーのコラム Part.1

「生命保険の営業をやってみないか?」という話をもらって、前向きに検討する公認会計士ってどのくらいいるのでしょう。いるのかな?(笑)会計士としてキャリアを歩み始めた当初、選択肢としてまったく考えていなかった保険営業の世界で、僕は今心から楽しく仕事をさせてもらっています。初回は僕の今までのキャリアについて書きたいと思います。

公認会計士は一生使えるプラチナチケット!?

僕が会計士を目指そうと思ったのは高校を卒業する少し前。受験勉強に身が入らず第一志望の大学に落ちたとき、このまま何となく大学生活に突入することに漠然とした危機感を感じていた僕に「一生使えるプラチナチケットを取ってみないか?使い方は取ってから自由に考えれば良い」と、父が勧めてくれたのが公認会計士という資格でした。具体的なビジョンは何もなかったものの、ビジネスの世界で成功したいという何とも青い思いを抱いていた高校生の自分にとって、公認会計士という響きはとても魅力的に感じられました。

決心が揺らがないうちに資格の専門学校に通い始め、運良く大学4年生のときに合格することができましたが、待ち受けていたのはリーマンショック直後の就職氷河期でした。合格すれば当たり前のように大手監査法人に就職できるものと思っていた僕は強烈な洗礼を浴びることになります。でも、この経験があったからこそ、社会に出る前に真剣に自分と向き合って「これからどうしていきたいのか」を考える機会になりました。
そのとき思ったのが「組織に頼らず、早く自分の名前で仕事ができるよう独り立ちしたい」ということ。その後、縁あって10名ほどの規模の会計事務所からキャリアをスタートさせることになりました。監査業務も経験しつつ、将来的な独立を目指して税務を中心に3年間、さまざまな仕事を任せていただきました。

人との出会い・ご縁が人生を変える

加えて通常業務以外で当時から心がけていたことが、とにかく「人に会うこと」でした。きっかけは1年目のころ、たまたま友人の誘いで参加した勉強会。そこで独立してご活躍されている会計士の先輩から話を聞くことができました。「菊池君、今のうちからたくさんの人に会いなさい。人とのご縁が人生を変えるから」と。そこからご紹介やイベント、交流会などでたくさんの出会いがありました。開業・起業されている人、外資やベンチャーでバリバリ活躍されている人、コンサルの分野で活躍されている人、会計士だけでなく経営者、個人事業主など本当に多種多様な人の生き方、考え方に触れる機会をいただきました。

こういった人との出会いがとても楽しかったんですよね。自分の世界が広がっていく感覚があって。そこでまた将来について悩み出します。自分は何で勝負していきたいのか、会計や税務を極めていくことが自分にとってベストなのか?本当に、20代前半は迷ってばかりでした(笑)

ライフプランナーという働き方~プルデンシャルとの出会い

悩みながらも仕事にも慣れてきた3年目、ひょんなことから、とある社長さんからのご紹介でプルデンシャル生命のマネージャーから話を聞くことになりました。元々1年目のころからプルデンシャルの保険に加入していたこともあり(担当していただいた方もとても素晴らしい方でした)、素敵な会社だな、というイメージはあったのですが、それまではまさか自分が入社するとは思ってもみませんでした。

転職の話をいただいたのが修了考査に向けての勉強をようやく始めた3年目の秋ごろ。そこから修了考査が終わるまでの数ヶ月間、悩みに悩み抜きました。一般的な会計士のキャリアから大きく外れた選択になること、このまま順調にキャリアを重ねれば得られるであろう安定した収入を捨てること、保険営業をすることで今までの友人関係を失ってしまうのではないか、など不安要素は挙げればキリがありませんでした。
結局、入社の決め手となったのは「好きなときに好きな人と好きな仕事ができる」ということでした。ライフプランナー(営業社員)という働き方は、それまで抱いていた保険営業のイメージとはまったく異なり、「ここに営業しに行け、これを売ってこい」などと会社から指示されることは一切なく、見込客の開拓や商品の設計はすべて個人の裁量に委ねられます。報酬は完全なる業績連動。さらに生命保険を通じてお客様との関係を長期に渡って深めていくことができる点も非常に魅力的でした。何となく「独立」と考えていた自分が求めていた働き方はまさにこれだ、と。
また自身のキャリア設計としても、会計や税務の特定分野を極めるよりも、会計士としての土台はしっかりと築きつつ、営業スキルやコミュニケーション能力などを武器として磨いていった方が差別化できるのではないか、という思惑もあり、「独立するくらいの気持ちで、生涯をかけてライフプランナーの道を極めよう」と、転職を決意しました。

こんな風に書くと良いことづくしの仕事のように聞こえるかもしれませんが、いざ転職の話を切り出すと周囲は大反対。「営業未経験のお前が通用するのか?」「なぜわざわざ安定した高収入を捨ててリスキーな道を?」「会計士から保険屋なんて、キャリアダウンじゃないか」…。本当にこれでもかと言うほど容赦のないご意見をいただきました。特に会計士を勧めてくれた父からの反対には心が痛みました。とはいえ足を止めるわけにはいきません。「絶対にすぐに結果を出して認めてもらおう。早く安心してもらおう。」そんな想いを胸にライフプランナーとしてキャリアをスタートさせたわけですが、当初はそれまで経験したことのなかったような困難の連続でした。次回は転職してからのお話と、生命保険業界について書きたいと思います。

著者: 菊池諒介

プルデンシャル生命保険株式会社 港第三支社 ライフプランナー/公認会計士

埼玉大学在学中の2010年に公認会計士試験に合格し新卒から3年間、会計事務所で税務を中心に申告業務、コンサルティング業務等に従事。キャリアを模索するなかで、ライフプランナーという仕事に出会う。個人法人問わず会計士の目線を活かしたオーダーメイドの問題解決を得意とし、2014年、2016年と社長杯(全社コンテスト)入賞を果たす。その過程で多くの若手会計士と接点を持つも、将来を不安視する声の多さに触れ、本業の傍ら会計士のプロボノ(専門性を活かした社会貢献活動)を推進するNPO団体Accountability for Changeの理事を務める。会計士のキャリア支援にも取り組んでいる。

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