「いま本当に価値のある顧客企業への支援とは何か?」をテーマとした本連載も、いよいよ最終回です。今回は、税理士が経営者の行動を促すメソッドと、その実現のために開発された、中小企業の経営改善・利益創出を支援するDX・AIシステム「FOCAL」を紹介します。
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早川伸夫
株式会社KUROJIKA代表取締役。利創経営参謀。
銀行、製造業、小売、海外新規事業など多業界・多職種を経験したのち独立。中小企業の現場に入り込み、売上アップやコスト削減による利益創出を支援。2025年1月より、士業・コンサルタント向けに再現性の高い経営支援メソッドをお伝えする「利創経営参謀養成講座」を主宰。また、現在は中小企業の経営改善や利益創出を支援するDX・AIシステム「FOCAL」の事業開発にも取り組んでいる。
「できない・やらない・続かない」
── だからこそ、税理士が“社長の背中を押す存在”になれる。
「P/Lをいくら眺めても、成果に直結する改善対象は見えてこない」 ──
これは、私がこれまで現場でご支援してきたなかで、幾度となく実感してきたことです。
前回のおさらいになりますが、企業の儲けを構造的に見抜くカギは、
- 会計データではなく、売上実績データ
- 平均値ではなく、偏り(パレートの法則)
つまり、「どの顧客・商品がどれだけ利益を生んでいるか」、「どこを改善すればレバレッジが効くか」を見極めることこそが、最小の投資で最大の成果、すなわち“利益に直結する支援”の土台となるのです。
ところが、現実には ── こうした分析を正確に行うには、エクセルに慣れた人でも1社あたり15〜20時間もかかってしまいます。しかも中小企業においては、
- 数字を読み解くのが得意な“分析者”は、経営や現場に落とし込む力が弱い
- “経営者・事業家タイプ”は、事業数字の分析作業経験があまりない
つまり、多くの中小企業で「分析はしても、現場の改善につながらない」、または「分析自体が難しくてできない」というギャップが生まれているのが実情です。
これまでも、実際複数の友人税理士たちから、「MAS監査や予実管理ツールを導入していても、“予実差が〇〇%でてますね”、で終わってしまう。もっと役に立ちたいが踏み込んだアドバイスができず、もどかしさを感じている」という声を聞いてきました。
これは決して事業経験の有無が問題なのではなく、そもそも見るべきデータ、見るべきポイントが違うだけなのです。
では、その視点を持って支援してくれる税理士がいたら?
── 間違いなく“選ばれる存在”になるはずです。
そのような現場の声や課題意識を受け止めながら、私たちが開発したのが、利益創出支援DX・AIシステム「FOCAL」です。
FOCALは経営の改善、未来への成長を実現したい中小企業に向けて提供するサービスですが、同時に、“もっと経営に寄り添いたい税理士”のために生まれたツールでもあるのです。
FOCALとは何か?
FOCALは、年商3億円以上規模の中小企業向けに開発された、“利益創出を支援する経営DX・AIシステム”です。
- 会計データや販売実績データを取り込むだけで、財務分析はもちろん、商品別・顧客別の簡易ABC分析(営業利益ベース)を一瞬で出力
- パレートの法則に基づく80:20分析、エクセルが得意な人でも15〜20時間かかる作業をわずか5秒程度で自動生成
- 利益に直結する“改善対象”が即座に可視化され、AIがその打ち手のヒントまでアドバイスしてくれる
つまり、「何を」「どこから」「どう改善すべきか」を、誰でも把握できる仕組みになっているのです。

とはいえ ──。
改善策が“見える化”されても、会社が勝手に動くわけではありません。実はここからが、本当の支援のスタートなのです。
「打ち手は見えている。それでも、会社は動かない」
これは、現場で中小企業の支援をしていると、誰もが一度はぶつかる壁です。施策はある。改善余地もわかっている。
── でも、実行されない。続かない。
この「できない・やらない・続かない」こそが、企業支援における現実です。これは私自身、数多くの経営現場に入り込んできた経験から、強く実感していることです。



