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女性記者のひとりごと vol.12 天皇の相続・申告書の行方

皇居は国有財産だけど、預金や有価証券などの金融資産や
天皇家に代々伝わる美術品など私的財産を数多くお持ちなのだという。

昔、東京の麹町税務署に取材に伺ったときのこと。

署長室に一歩足を踏み入れると、大きな金庫が2つ、目に飛び込んできた。
これまで数多くの署長室を訪れ、微妙な内装・レイアウトの違いや、
署長が持ち込んだ写真、
絵画、置物の類を眺めて楽しんできた「署長室オタク」の私としては、
スルーできない存在感があった。

署長室に金庫が一つ、というのはありがちだが、「2つ」というのはなかなかない。

聞くと、二つ目の金庫は「昭和天皇の相続税申告書」をはじめ相続関係の書類が入っているのだとか。
天皇も相続税の申告をするのね…。

皇居は国有財産だけど、預金や有価証券などの金融資産や
天皇家に代々伝わる美術品など私的財産を数多くお持ちなのだという。

宮内庁の発表によると、昭和天皇の遺産総額は約20億円。
ここから葬儀費用やらを差し引いて算定した課税遺産額が約18億円。
これを香淳皇后と今上天皇が半分ずつ相続し、今上天皇は約4億円の相続税を納めたという。

財界の超富裕層クラスになると相続税が数十億円、数百億円になることも珍しくないというが、
それと比べるとずいぶん庶民的(?)な数字だ。

しかも皇居って麹町税務署の管轄だったのね。
なんだか妙に親近感を覚える。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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