「広義の取材活動」は、基本的に相手を好きでないと成立しない。
そう思える相手がたくさんいる自分は、ツイているな〜と思う。


取材相手と仲良くなるためなら何でもする、という記者は少なくない。
基本は仕事上でのこと。

いい取材ができたら、誠心誠意いい記事を書く。
相手が本を出版したら、誠心誠意レビューを書く。
情報を求めていたら提供する。
人脈を求めていたら紹介する…等々。

仕事の借りは仕事で返すのが理想だ。

しかし、ある程度キャリアを積んでくると、この「何でもする」の範囲はが然広くなる。

ゴルフ、麻雀、キャバクラのお付き合いなんかは定番中の定番(昭和の記者限定)。
最近では、ジョギング、登山、ジム通いなど、健康志向の「お付き合い」も多いみたい。

かくいう私も、大事な情報源の方々とはなるべく時間を共有し、
あるいは要望に応えるよう努めている。

もちろんそこには「仕事に活かしたい」というセコい狙いがあるわけだけど
相手をよく知ることで仕事も楽しくなるし、勉強にもなる。

飲めないくせに「飲み会系」は基本的に参加。

ボウリング、スキー、BBQなどのレクリエーション系にも積極的に参加。
「野球が観たい」と言われればチケットを手配し、
「○○氏と飲みたい」と言われれば飲み会をセットし——。

いつもオイシイ情報を提供してくれるお得意さんから「娘にせがまれて…」と泣きつかれ、
入手困難と言われている某人気アイドルグループのライブチケットを入手したこともある。
あの時は苦労した。

それなりに時間とお金と労力を費やす一連の行為は
広義での「取材活動の一環」になるのかもしれないけれど
実際のところ自分も楽しんでいるわけで、そう考えると「取材活動」の範囲は非常に曖昧だ。

「広義の取材活動」は、基本的に相手を好きでないと成立しない。
そう思える相手がたくさんいる自分は、ツイているな〜と思う。