税理士試験を受験されたみなさま、お疲れさまでした!!今はいろいろと思うところがあると思いますが、これからも私の経験を情報発信していくことで応援していきます!さて、今回も前回に引き続き「育児と勉強の両立」についてです。今回は「家族の協力」について。家族の協力を得て「合格」にグっと近づきましょう。

育児と仕事・勉強の両立には、家族の協力が不可欠です。家族があまり協力的でない場合、合格までの道のりはかなり辛いものになると思いますし、受験勉強が長びく可能性も高くなります。場合によっては途中で断念せざるをえないということにもなりかねません。私の場合、近くに住む義母(実母は少し遠い)や夫の協力があってここまで来れました。

でも、最初から家族が協力的だったわけではありません。徐々に徐々に……「巻き込んだ」という方が正しいかもしれません。

もしあなたが今、「うちは実家が遠いし、夫は協力的ではないし……」という状況なら、どうしたら家族に協力してもらえるのか、少し考えてみませんか。

私が心がけていたことは次の三つです。

一、愚痴を言わない
二、勉強の話をする
三、感謝の気持ちを伝える

まず「一、愚痴を言わない」。

勉強で疲れたときや思うように成績が上がらないときなどは、つい愚痴を言いたくなるものです。たまに愚痴を言うのはいいんです。でも、しょっちゅう「疲れた~」「大変……」なんて言っていたら、聞かされるほうはどうでしょう。「そんなに大変なら辞めたら?」と言いたくなっちゃいますよね。これが子どもの受験勉強なら「そんなこと言わずに頑張りなさい」と激励されるのでしょうが、大人が自ら希望して受験する場合、なかなか同じようにはいきません。

逆に、いつも生き生きと頑張っていたり、楽しく取り組んでいる人をみると、人は応援したくなるものです。

次に「二、勉強の話をする」。

家族が突然「税理士になろうと思う」と、試験勉強を理由にこれまでのように家事や育児をしなくなったら、「何をやってるんだろう?」と思うはずです。試験勉強の内容を話しても分かってもらえないかもしれないけれど、私の場合、先生の話や「こんな受講生がいた」「難しかったけど上位3割に入れたよ!」など、家族によく勉強やその周辺の出来事について話をしていました。ほかにも、夫に税法の理論マスターを見てもらいながら、私が暗記した内容を読み上げるのを聞いてもらうことも。夫は「こんなに覚えることがあるんだ!」と驚いていて、内容はさっぱりわからなくても、「頑張ってるんだな」と思ってくれたみたいです。余談ですが、税法の理論は黙読するだけではなく、読み上げると記憶の定着がよく、書くよりは時間がかからないのでお勧めです。

また、成績が上がったときは身内にどんどん自慢していました(笑)。

そして「三、感謝の気持ちを伝える」。

子どもたちを見てもらった日は必ず、義母や夫に感謝の気持ちを伝えていました。次第に手伝ってもらうことが増えて、それが当たり前のようになってしまっても、協力してもらうことは当たり前ではなく、とても恵まれていると思っていること、そして、感謝の気持ちでいっぱいだということを言葉にして伝えることは大切です。

その上で「とにかく勉強すること」。実はこれが一番大切かもしれません。まじめに取り組んでいない人には誰も協力しようとは思わないでしょう。

わが家の協力度合いを具体的に紹介すると……
試験勉強を開始したころの私は、自宅で通信のみで勉強していましたが、

→ 試験直前期の授業だけ教室で受講(週末)
→ 授業がある日(土曜か日曜)はその前後の時間に自習
→ 授業がない日も(土曜・日曜の両方)自習

と、塾にいる時間を徐々に増やしていきました。最初からそう思っていたのではなく、勉強を続けるうちに「通信だけでは時間が足りない」「週末は自習室に通いたい」と思うようになったからです。それを家族が快く認めてくれたのはなぜかと考えてみると、愚痴らず楽しく、感謝の気持ちを伝えながら、一生懸命勉強する姿を見てくれていたからだと思います。

電子レンジでチンすることさえままならなかった夫も(笑)「それならごはん作ろうか?」と、受験を開始して数年目には毎週末、ごはんを作ってくれるようになりました。「人はこんなにも変わるんだ!」とビックリしましたし、料理に多少の失敗があっても褒めまくっているうちに(笑)、夫の料理の腕もどんどん上がっていきました。

もちろん、試験勉強への協力度合いは家族の性格や環境によっても異なるでしょう。条件が異なる中でもできるだけ家族の協力を得るためには、上記のような心がけが大切なのではないかと思います。

次回は「モチベーションの維持」について書きます。では、また!