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選ばれる営業マンは「話し上手」ではなく「聴き上手」 〜会計士ライフプランナーのコラム Part.5

営業未経験から保険営業の世界に身を投じた当初、教わったスクリプトを暗記したり、売れてる先輩のトークを真似たりと、とにかくうまく話せるようになりたくて必死に練習していましたが、たくさんのお客様と接するうちに、「もっと大事なことがあるのでは」と思うようになりました。

「教わった通りに最後まで話し終える」ことが目的になっていた新人時代

以前のコラムでも少し触れましたが、プルデンシャル生命に入社すると、最初の1カ月はみっちり研修期間となります。ライフプランナー(LP)としての考え方や商品知識を叩き込まれるのはもちろん、多くの時間を営業所長や先輩LPとのロールプレイに費やしました。最初は内容をひと通り漏れなく話すだけでも大変で、明け方近くまでひたすらトークスクリプトを暗唱していたこともありました。

さらにLPは当然のことながら対「人」の仕事であるため、話す内容をしっかりと自分の言葉にして身振り手振りを交えてお客様に伝えなければいけません。当時営業経験のなかった僕にとっては、これが難しかった・・・。恥じらいがあったり、話す内容がまだ腹落ちしていなかったりと、どうしても話し方がぎこちなくなってしまっていました。

そうは言っても、研修が終われば大切な友人たちに保険の話を聞いてもらわなければなりませんので、何とか喋れる状態にして初月を迎えました。覚えた内容を脳内で辿りながら
一生懸命伝えたつもりですが、想定外の反応や質問に余裕を持って対応することができず、結果的に契約に至らなかった方々も少なくありませんでした。

「いかに話すか」から「いかに聴くか」へ

とにかく必死だった新人時代でしたが、ある程度場数を踏んでいくと基本的な内容についてはとくに意識しなくても自然と言葉が出てくるようになってきます。するとそれまでは、自分が話すのに一生懸命だったのが、次第に相手の話す内容に意識が向くようになってきました。

「ライフプランナーの仕事が本当におもしろい」と思えるようになったのはこのころからでした。

「この人の求めていることは何だろう」「どんな人生を送っていきたいのだろう」「何に不安を感じているのだろう・・・」。向き合う相手の価値観や考え方の深いところまで理解できないと、その人に喜んでもらえるプレゼンテーションはできないと思います。売る側がどれだけ良い商品と思って勧めたとしても、買う側の事情を無視していたり、ニードとズレていたりするとご納得いただくのは難しいでしょう。

家族のこと、仕事のこと、お金のこと、これまでのこと、これからのこと、などなど。多くの人にとって自分の人生について他人にしっかり話す機会は日常的にたくさんあるわけではありません。僕らライフプランナーはお客様の貴重な時間をいただいく以上、限られた時間でそうしたことを親身に聴くことが求められますし、それが醍醐味だとも考えています。

その結果として、将来の不安への解決策として生命保険が役に立つこともたくさんありますし、保険以外の分野でのお悩みに関しても、知人の専門家をご紹介することで解決できることもあります。また深い話を共有することを通じてお客様との距離感もグッと近づくと感じています。

ライフプランナーのやりがい

振り返ると、新人時代にうまくいかなかった商談は売ることばかりに意識が向いていたような気がします。ありがたいことに、日々たくさんの方々の人生に触れる機会をいただいておりますが、今は自分が話すこと以上に相手の本音を聴くことに意識を向けるよう心がけています。しっかり聴いた上でその人にぴったり合った保険プランをご提案し、その他の問題に対しても可能な限り解決できるようにサポートすることが僕にとってのライフプランナーのやりがいです。サポートの質を上げるために自分の知識を磨くだけでなく、「聴く力」を生涯磨いていきたいと思います。

著者: 菊池諒介

プルデンシャル生命保険株式会社 港第三支社 ライフプランナー/公認会計士

埼玉大学在学中の2010年に公認会計士試験に合格し新卒から3年間、会計事務所で税務を中心に申告業務、コンサルティング業務等に従事。キャリアを模索するなかで、ライフプランナーという仕事に出会う。個人法人問わず会計士の目線を活かしたオーダーメイドの問題解決を得意とし、2014年、2016年と社長杯(全社コンテスト)入賞を果たす。その過程で多くの若手会計士と接点を持つも、将来を不安視する声の多さに触れ、本業の傍ら会計士のプロボノ(専門性を活かした社会貢献活動)を推進するNPO団体Accountability for Changeの理事を務める。会計士のキャリア支援にも取り組んでいる。

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