ビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」を提供するマネーフォワード株式会社(東京・港区,代表取締役社長CEO=辻庸介氏、以下「マネーフォワード」)は9月29日東証マザーズ市場へ新規上場した。

記者会見する辻代表取締役社長(中央)、金坂直哉取締役執行役員CFO

会計、請求書、給与、経費など、法人のバッグオフィス業務の生産性向上を支援する「MFクラウドシリーズ」を提供するマネーフォワードが9月29日、東証マザーズへ上場。初値は、公開価格1550円を94パーセント上回る3千円を付け、関心の高さを伺わせた。当日開かれた記者会見で辻社長は、今後の成長戦略として「ユーザー基盤の更なる拡大」「ARPUの向上/マネタイズ力の強化」「新たなサービスライン拡充」「データ活用による高付加価値化」の4つを挙げたほか、すでにBtoB領域の後払い決済を支援するグループ会社MF KESSAIを設立したほか、知らずに貯まる自動貯蓄アプリ「しらたま」のリリースなど、Fintechを要に事業領域を拡大していることを報告した。「フィンテック企業の上場は当社が初。後に続く企業のためにもこれを機に社会の好機となるような企業に成長していきたい。今後もテクノロジーの力でユーザーの期待に応え、さらに喜んでもらえるサービスを展開していきたい」(辻社長)と抱負を語った。「未来投資戦略2017」において、Fintechを推進するための4つのKPIを設定するなど、政府もFintechを推進しており、今後に注目が集まる。

なお、マネーフォワードの2016年11月期(第5期)の売上高は15億4217万円、経常損失が8億8259万円、純損失が8億8897万円となっている。

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