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女性記者のひとりごと vol.28 夫婦別姓問題

将来もし夫婦別姓が認められたら、自分はどうするだろう。各種名義変更をもう一度するのはそれはそれで面倒だけど、体験ルポを書くためにあえて乗っかるかもしれない。

夫婦別姓の是非を問う注目の裁判で、最高裁大法廷は2015年12月、
「夫婦は同じ姓を名乗る」とする民法の規定を「合憲」と判断した。

判決文には「夫婦の姓をどちらにするかは夫婦間の協議に委ねており、男女間に形式的な不平等は存在しない」
「社会の集団単位である家族の呼称を一つに定めることは合理的」などの理由が並ぶ。

改姓によるアイデンティティーの喪失感等については
「通称使用が広まることで一定程度は不利益が緩和される」とした。

かくいう私も通称使用者だ。

旧姓に執着しているというよりは、仕事上の便宜を考えてのこと。
名刺交換した人すべてに「姓が変わりました」と連絡するのは面倒だし、
何よりせっかく覚えてもらった名前を変えるのは、記者としてはデメリットでしかない。

だから税金や社会保険等の公的関係やクレジットカードは戸籍名に変更したが、
仕事上の名前は旧姓のまま。生活上の不便は覚悟の上だ。

通称使用を実践してみて感じたことは、税務署は意外と柔軟だということ。

私の場合、原稿料は通称(旧姓)名義の銀行口座に振り込まれ、
源泉徴収票や支払調書も通称で作成される。

でも確定申告は戸籍名で行うため、支払調書など添付書類の名義と合わない。
ダメ元でそのまま確定申告してみたら、、、全く問題なかった。

確定申告書にマイナンバーの記載が求められるようになってからも問題なし。

ただ、還付金の振込口座は申告書の名義と同じでないとダメとのこと(そりゃそうだ)。
原稿料と還付金の振込口座が分かれてしまうのは不便だけど、
仕事上の名前を変えることの不便の方が大きいため甘んじて受け入れている。

選択的夫婦別姓について最高裁判決では
「合理的でないと断ずるものではなく国会で議論すべき」と言及している。

将来もし夫婦別姓が認められたら、自分はどうするだろう。
各種名義変更をもう一度するのはそれはそれで面倒だけど、
体験ルポを書くためにあえて乗っかるかもしれない。

「女性記者が実践!夫婦別姓」という記事を目にすることがあったら、
それは私が書いた記事だ。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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