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財務省人事 事務次官に岡本氏、国税庁長官に藤井氏

7月27日、財務省・国税庁の幹部人事が発表された。一連の不祥事に絡み遅れていた幹部人事だが、事務次官には岡本薫明(57)主計局長、国税庁長官には藤井健志国税庁次長(57)が昇格する。発令は8月3日付。麻生太郎財務相は、失墜した財務省の信頼回復に新たな体制で挑む。

例年より大幅に遅れた財務省幹部人事がようやく発表された。事務次官に岡本主計局長、その後任の主計局長には、森友学園の文書改ざん問題で国会答弁などを担当した太田充理財局長(58)を充てた。太田氏は岡本氏と同期入省で「次の次官」と有力視される人物。主計局長ポストを得たことで、次の次官候補として最有力となった。星野次彦主税局長は留任している。

太田氏の後の理財局長には、可部哲夫総括審議官(55)、総括審議官には茶谷栄治主計局次長(55)、関税局長には、中江元哉首相秘書官(57)がそれぞれ就く。

国税庁長官には、藤井国税庁次長(55)が昇格、その後任の次長には並木稔官房審議官(58)が就任する。

今回の財務省・国税庁人事については、岡本氏の事務次官就任を見送ることも検討されたとされるが、財務省の信頼と威信回復に最善の体制で臨もうとする麻生財務相の意気込みを感じる人事だ。一部マスコミでは、今回の幹部人事について、改ざん問題では岡本氏も責任を問われたことを理由に適任ではないとの指摘もあるが、「直接に改ざんに関与したわけではない」ことから麻生財務相が決断を下した。筆者の個人的な感想になるが、この財務省の緊急事態に現在のベストメンバーで挑まないのは如何なものかと思う。財務省の立て直しは、一省庁の問題ではない。日本国の将来に大きなマイナスになる可能性が強い。その意味で、麻生財務相の好き嫌いは別にして、今回の幹部人事はよく決断したものと評価されてしかるべきだと思っている。何を言う筆者自身も、麻生財務相も財務省防衛だけを考え、岡本氏への繋ぎで、他の人物を事務次官に充てるのではないかと思っていた。

今回の人事に関しては、マスコミの評価が分かれ、読者の間でも賛否両論あると思うが、二十年以上財務省・国税庁を取材し、見てきた者として、麻生財務相の本気度を感じた人事だ。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャーとしても活動。
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