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安倍総理辞任 消費税をいじると政権は持たなくなるというジンクス!?

安倍晋三首相は8月28日、記者会見し、辞任する意向を明らかにした。持病である潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)が再発したことから治療に専念するのが理由。一方で、消費税をいじった政権はこれまで1年前後で辞任や退陣している。歴代首相は、選挙で大敗するというジンクスがあったが、安倍首相の場合は体調問題で辞任。たまたまとも言えるが、消費増税実施した首相は、何か不思議な力に翻弄されるというのは考えすぎか・・・

第1次政権と合わせると、8年8カ月にわたって国政を担った歴代最長政権は、再び首相自身の健康問題で突然の辞任によって幕を閉じた。官邸で開いた記者会見で、安倍首相は「病気と治療を抱えて体力万全ではなく、国民の皆さまの負託に自信を持って応えられない」と述べ、辞意を決意したことを明らかにした。その上で「新体制移行ならこのタイミングしかないと判断した」と説明した。

消費税は政権の鬼門

安倍首相が消費税を10%に増税したのは2019年10月。1年を待たずして、健康問題で退陣することになったわけだが、これまでも消費増税を実施した首相は1年前後で辞任、退陣している。

消費税は財政再建の切り札として、1989年4月に竹下登首相のときに導入された。従来から物品税などの間接税はあったが、資産の譲渡等にかかる税金として消費税3%がかかるようになり、物品税はなくなった。

その竹下首相は、消費税導入後の同年6月にリクルート事件で退陣。後継の宇野宗佑首相は同年7月の参院選で消費税廃止を訴えた社会党の前に敗れた。消費税導入が強行採決だったこともあり、国民の反発をかった。

消費税5%に引き上げを決めたのは自社さきがけ連立政権の社会党首班の村山富市首相のとき。このとき、国税4%、地方税1%の5%への引き上げ、1997年9月から実施されることになっていた。なぜか村山首相のときは、スムーズに消費増税案が成立している。

消費税の5%引き上げを実際に手掛けたのは、橋本龍太郎首相(第2次政権)。97年4月から国民の反発を横目に消費税率を5%に引き上げた。財政構造改革の一環として消費増税を実施したが、同年秋の金融不安とアジア通貨危機が重なり日本経済は不況に陥る。橋本首相は、98年7月の参院選で敗れて辞任することになった。財政再建の失敗に関して、橋本首相は、2001年自由民主党総裁選挙に出馬した際も、自身の公式ホームページに、財政再建を急ぐあまり経済の実態を十分に把握しないまま消費税増税に踏み切り、結果として不況に陥らせたことを謝罪している。

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