■通常の法的整理との違いは2つ
債務整理の方法としてよく知られているものに「破産手続」「民事再生手続」といった法的整理があります。これらとガイドラインによる債務整理は何が違うのでしょうか。
1つ目は「関係当事者がどれだけ関わるか」です。法的整理は通常、裁判所が密接に関与して法律に厳格に則って行われます。一方、このガイドラインによる債務整理は、ある程度裁判所も関与するものの、基本的には当事者同士の話合いで進めます。
2つ目は「ブラックリストに名前が載るかどうか」です。破産手続や民事再生手続を行うと通常、5年から10年は個人信用情報機関に事故情報が登録されます。しかしこのガイドラインを活用した債務整理ならば信用情報機関への報告・登録は原則、行われません。つまりガイドラインを活用した方が事業や生活の資金繰りを潤滑に行いやすくなるのです。
■債務整理ガイドラインの対象者
対象となるのはコロナ禍の影響により住宅ローンや事業用ローンの返済がかなり難しくなった個人です。法人は対象外となります。
具体的には、次の要件すべてを満たしていることが求められます。
- ・コロナ禍により基準日である2020年2月1日以前より収入や売上が減少し、債務弁済ができないこと
- ・弁済に対して誠実であり、財産・債務の状況を債務者に正しく開示していること
- ・基準日以前に債権者の同意なく、「期日に返済しない」「契約時に虚偽申告があった」といった行為(期限の利益喪失に当たる行為)をしていないこと
- ・債務整理を行えば、破産手続・民事再生手続き以上の回収が得られること
この他、債務者が反社会勢力でないこと、破産法の面積不許可事由に該当しないことといった要件を満たしていることが必要です。



