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修繕費と資本的支出はどう違う?判断するための8つのステップを解説

個人事業主や不動産オーナーの確定申告で迷いがちなのが「修繕費と資本的支出の違い」です。今回は、この2つをどう区別したらよいのかを考えていきます。

■修繕費と資本的支出はどう違う?

最初に修繕費と資本的支出の内容を確認しましょう。

●修繕費とは

修繕費は、「壊れたものの修理」「定期的な交換・メンテナンス」など、原状回復や機能の維持に留まる修理・改良をいいます。例えば次のようなものです。

  • ・建物の外壁が劣化したことによる改修工事
  • ・OA機器の修理・定期的なメンテナンス
  • ・建物の解体
  • ・部品交換
  • ・車の整備費用

修繕費に該当するものは、修繕が完了した年の必要経費に計上します。

●資本的支出とは

資本的支出は、メンテナンスをした結果、以前よりも価値が向上したり、長く使えるようになったり、新たな機能が加わるような修理・改良をいいます。例えば、次のようなものです。

  • ・建物への避難階段の取り付けなど、物理的な付け加え
  • ・用途変更に伴う模様替え
  • ・機械の部品交換で以前よりも性能がよくなった
  • ・壁の防音・防火工事

資本的支出に該当したのなら、支出した年で資産計上をし、実際に事業用として使い始めた月から減価償却をしていきます。

●違いは「結果」

修繕費か資本的支出かの違いは「目的」よりも「結果」です。メンテナンスのつもりで工事した結果、以前よりもはるかに価値の高いものになったら資本的支出になります。

ただ、そうは言っても具体的な数値がないと、なかなか判断できません。「修繕費だ」と考えても、税務上は「資本的支出」となるかもしれません。

そこで実際には、所得税法の通達に基づいた流れでひとつひとつを確認していきます。

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