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【コラム】話題の税理士業界の「〇〇世代」に思うこと・・・

2021年2月13日付けの週刊ダイヤモンドの特集「会計士 コンサル 税理士 序列激変」を一読して、税理士業界の「〇〇世代」という表現がとても気になった。お笑い芸人の「第七世代」を真似たのだろうが、会計事務所の大規模化の歴史において、辻・本郷税理士法人の本郷孔洋公認会計士・税理士や山田グループの故山田純一郎公認会計士・税理士が「第一世代」というのは、どうもしっくりこない。

週刊ダイヤモンドの特集中、税理士業界の現状をまとめている「税理士の大再編時代が到来」というくだりがあるのだが、そのなかに、お笑い芸人の「第七世代」を真似て、税理士業界の「第四世代」が登場する。この業界に長い人でも、初めて耳にする言葉なので、「〇〇世代」と名指しされた先生方も呆気にとられているのではないだろうか。

そもそも、お笑いの芸人の「第七世代」も、霜降り明星のせいやが深夜のラジオ番組で、「次の年号の世代を『第七世代』と勝手に銘打ち、20代で区切って固まる」ことを提案したことがはじまりで、『第七』という数字は、せいやの思いつきという。せいやは後に「順番ではないんすよね。平成世代とか、なんでもよかった」と言っている。

だから、税理士業界の「〇〇世代」にクレームをつける気は毛頭ないのだが、この業界に古くから関わってきたものとしては、「本郷孔洋先生や故山田純一郎先生は『第一世代』じゃないよなぁ」ということ。

ということで、KiakeiZineでは、この「〇〇世代」に関しては、別の定義をしたいと思う。

協同事務所化を目指す巨匠

“会計事務所の大型化”をキーワードに業界の歴史を見ていくと、筆者はその先駆けとして、大阪の「ゆびすいグループ」の創業者である故指吸千之助先生をあげたい。お会いしたこともなく、まさに歴史上の人物なのだが、協同事務所構想を持ちながら、記帳代行や税務会計業務だけでなく、すでに「管理会計」「情報化対応」など、中小企業への総合サービスを手掛けてきた先人だ。

ホームページの事務所概要によれば1958年(昭和33年)には職員数は50名を超えている。事務所創業は1946年(昭和21年)で、税理士制度が構築される前の「計理士」として事務所を開業。1951年(同27年)の税理士法制定と同時に税理士登録をされている。

税理士業界にとって現在、多くの会計事務所が手掛けようと目指していることを、戦後間もなくから中小企業に提供されてきた方。それが指吸先生なのだが、この時代、税理士としては別次元の巨匠だ。「〇〇世代」と位置づけられる方ではない。

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