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「企業版ふるさと納税」の実質負担は1割?個人版との違いや税制改正も解説

今や誰もが知る「ふるさと納税」、個人版だけでなく企業版もあることをご存知でしょうか。個人版よりも遅れてスタートしたこの制度、少しずつ活用する企業が増えています。今回は、個人版との違いや税制改正による変更点を解説します。

【引用元】企業版ふるさと納税リーフレット(内閣府 地方創生推進事務局)

■企業版ふるさと納税とは

企業版ふるさと納税とは、「都道府県や市区町村に『ふるさと納税』すると、企業の税金が安くなる」という制度です。国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して寄附をすると、寄附額の一部が法人税や法人住民税・法人事業税から税額控除できます。

ただし、この制度が使えるのは青色申告書を提出している法人のみです。

  • ●「寄附全額を損金算入」+「税額控除」で節税効果アップ

「え?地方公共団体への寄附は、全額を損金に算入できるのでは?」

会計業界の方は、そう感じたかもしれません。確かに地方公共団体への寄附は全額を損金に計上できます。しかし、実効税率で考えると節税できるのは3割程度です。支出した現金の7割は「払っただけ」で終わります。

そこで国は、平成28年度税制改正で「企業版ふるさと納税」を創設、新たに「税額控除」の枠を設けました。これにより、法人税・法人住民税・法人事業税から寄附した内の一部を差し引き、節税効果を高められるわけです。

なお、従来、この税額控除の上限は3割でした。けれど令和2年度税制改正で、さらに3割追加。現在、最大で寄附額の6割を税額控除できます(詳細は後述)。

  • ●寄附の流れ

企業版ふるさと納税では、地方公共団体の「地域再生計画」に寄附します。流れは次の通りです。

【引用元】企業版ふるさと納税の制度概要(内閣府 地方創生推進事務局)

寄附のタイミングは従来、「地方公共団体の地方創生に関わる事業費が確定した後」でした。しかし、令和2年度税制改正で事業費確定前でも寄附できるようになりました(詳細は後述)。

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