2.争点

原処分庁主張価額が本件各不動産の時価を超え、原処分には本件各不動産の価額を過大に評価した違法があるか。

3.請求人の主張

請求人は、次のとおり、本件各不動産には、評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情が認められると主張した(一部主張を省略)。

(1)本件各土地について

A 規模

本件各土地は、標準的な画地の地積150㎡の2倍以上の規模があり、標準的な画地に比して市場性が劣ることが特別な事情に当たる。

B 地勢等

<1>本件各土地は、高低差が激しく、段々状の部分や傾斜地があり、車庫の設置部分が道路面まで落ち込んで段々状となっているなど、多様な形態が入り組んだ複雑で特殊な地勢であるため、「通常の用途に供することができないと認められる部分」の地積を求めることが困難である上、平坦地部分の市場性も低下すること及び<2>劣化が激しい擁壁の改修・補強工事が必要であることが特別な事情に当たる。

(2)本件家屋及び本件倉庫について

請求人らは、本件家屋については、約30年間空き家のまま放置された状態であったため、再び住宅として使用するには、修繕工事等が必要であること、本件倉庫については、老朽化が著しく、その敷地の最有効使用の観点から取り壊すべきものであることが特別な事情に該当する。