国税OB税理士が監修。公認会計士・税理士・会計事務所・企業経理担当、税金・会計に関わる“会計人”がいま必要な情報をお届けします!

会計人ニュース

注目キーワード

公認会計士試験 ネット出願8月26日からスタート 受験料の払い込みなど可能に

公認会計士試験のネット出願が8月26日からスタートする。金融庁の公認会計士・監査審査会は8月22日、公認会計士試験の受験申込に関して、同会のホームページに特設サイトを開設した。26日からは申し込みだけでなく、受験料の払い込みが可能になる。公認会計士試験の受験者数は減り続けていることから、利便性を高め受験者数を増やしたい考えだ。こうしたネット出願は、他士業にも波及しそうだ。

公認会計士試験のネット出願の特設サイト(「公認会計士試験のインターネット出願サイト」http://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/netsyutugansite.html )が、公認会計士・監査審査会のホームページに設けられた。

出願サイトで手続き可能なのは、公認会計士試験第I回短答式試験からの願書及び免除申請。受験手数料の支払いについても、ネットバンキングやATMで可能となる。もちろん、従来通り、受験願書の郵送による出願もできるが、郵送の場合は、従来どおり受験手数料の収入印紙の貼付が必要であるほか、郵送料も別途掛かることになる。
受付は、8月26日~9月15日まで。書面による受付は8月26日~9月9日までなので、ネット出願の方が1週間長い。

なお、ネット出願が出来ない人もいるので注意したい。たとえば、
①会計専門職大学院修了見込みによる免除を受ける人
②論文式試験の全科目免除を受ける人
③旧公認会計士試験第2次試験合格者で免除を受ける人
また、免除申請ができない人には、たとえば、大学等において3年以上商学及び法学、経済学に属する科目の教授若しくは准教授の職にあった者、または各科目(属するものを含む)に関する研究により博士の学位を授与された者が該当する。このほか、旧公認会計士法の規定による公認会計士試験第2次試験に合格した者、会計専門職大学院修了見込者として免除の適用を受けようとする者なども含まれるので、ホームページで確認したい。

さて、公認会計士試験のネット出願をスタートすることになったのは、受験手続の利便性の向上にあるが、これにより受験者数のアップにも繋げたいとの考えもある。公認会計士試験は、試験制度が変わった平成22年をピークに2万5648人となり、その後受験者数が減少し続け、同27年には1万180人と半数以下にまで減少している。

ネット出願で次代の先取り

ネット出願で利便性が高まるとはいえ、公認会計士試験の受験者数が極端に増えるとは多くの人が思っていないだろう。受験者の多くが公認会計士になりたくて猛勉強してきた人であり、出願方法に左右されるとは考えにくいためだ。
ただ、ネット出願は今後、どの士業試験でも採用されるであろうし、先取りしたことに意味がある。

公認会計士試験の受験者数の減少同様に、税理士試験においても、受験者数が減っている。

税理士試験の受験申込者数は平成22年度には6万2996人いたが、8月10~12日に実施された平成26年度(第66回)は4万4044人と、ついに4万5千人を割った。おそらく、税理士試験も、公認会計士試験のネット出願に追随するものと推察されるが、受験者増への期待は薄いだろう。

そもそも公認会計士や税理士だけでなく、他士業も含め受験者数の減少は、資格自体の魅力を十分に若い世代に伝え切れていないことが大きい。どんな仕事をしているのか、将来性を含め、イメージできない状況では、受験者数を増やすことは難しい。業界だけでなく監督官庁も含め、資格の魅力を伝えていくような努力が望まれる。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャーとしても活動。
■税と経営の顧問団租税調査研究会
http://zeimusoudan.biz/
■KaikeiZine
https://kaikeizine.jp/

ページ先頭へ