東証一部・東証二部・マザーズ・JASDAQとならぶ東証第5の市場、「TOKYO PRO Market」(以下、TPM)。前回のコラムでは、一般市場とTPMの形式基準(数値基準)の違いや、TPMから他市場へステップアップした事例などをご紹介しました。前回も少し触れましたが、一般市場とTPMの上場プロセスには大きな違いがあります。本日は、この「上場プロセス」にフォーカスしてお話ししていきたいと思います。

第2回:TOKYO PRO Market(TPM)は、マザーズ・JASDAQの劣化版!?知らないと損する、TPMの真実

TOKYO PRO Marketの上場プロセス

TPMの上場プロセスには、J-Adviser契約締結から始まり、『上場準備』、『上場審査』、『上場申請』、『上場(維持)』といったステップがあります。大きな流れは一般市場への上場と同じです。

上場準備のプロセスでは、社内管理体制の整備や決算・開示体制の構築に取り組みますが、これは一般市場と同様に上場審査開始までに求められるものであり、上場プロセスの中で最も重要なフェーズになります。

「一般市場と同様に社内管理体制の整備や決算・開示体制の構築が求められるなら、何が一般市場と違っているの?」「TPMの何がいいの?」と感じる方も多いかもしれません。

上場準備期間で取り組まなければいけない作業は、TPMの場合も決して“簡単”というわけではありません。ですが、上場までのスピード感や道のりは、一般市場とTPMとでは大きく違ってくるのです。その理由を、以下でお伝えしていきます。

TPMの上場プロセス

出典)株式会社日本M&AセンターHPより引用