円安が急激に進んでいます。2022年4月20日である本日、一時1ドル129円台まで下落しました。FX(外国為替証拠金取引)の投資家には、来年確定申告をする人もいるはずです。今回は、そんな方に向け、FXの税金の計算方法や確定申告のしくみを解説します。

■FXの利益にかかる税金と計算方法

FXの利益には、所得税と住民税がかかりますが、他の所得と分けた上で計算します。また、FXの損益は、少し特殊な所得区分です。

●FXの所得の計算方法

FXの所得は、次の式で計算します。

スワップポイントとは、2つの通貨の金利差を日割り計算したものです。金利の高い国の通貨を買って金利の低い国の通貨を売ると、このスワップポイントを受け取れます。

FXに必要な経費とは、FXで取引するのに直接かかった費用を言います。例えば、次のようなものです。

  • ・FX取引で使うPC・スマホ
  • ・FX取引の通信費
  • ・FXを勉強するための書籍代、セミナー代

ただし、「少しでもFXで使っていれば支払額すべてを経費にできる」わけではありません。プライベートで使う分と一緒なら、客観的に見て合理的な基準で按分します。

例えば、毎日6時間をFXに充てているとしましょう。この場合、スマホの購入代や通信料で経費にできるのは、かかった金額の1/4程度(=6時間÷24時間)です。

●FXの所得は「先物取引に係る雑所得等」

「FXの所得は雑所得」と認識している人が多いかもしれません。正確には「先物取引に係る雑所得等」という特殊な区分となります。

なぜ「等」がつくかというと、次の先物取引の差金決済から生じた事業所得と譲渡所得、雑所得が一緒になった区分だからです。

  • 1.商品先物取引
  • 2.金融商品先物取引等
  • 3.カバードワラント

FXは2に該当します。そのため、年金や副業、仮想通貨取引といった雑所得とは違う区分になるのです。