■「ガソリンの半分は税金」は本当か
まず、ガソリン価格の内訳を確認しましょう。
●「1リットルあたり56.6円」は税金
現在、1リットル当たりのガソリンの価格は、次のようになっています。
1リットルのガソリンは買うにあたり、56.6円の税金を払います。56.6円の内訳は、石油石炭税2.8円と「ガソリン税」と呼ばれる揮発油税等53.8円です。これに加え、消費税及び地方消費税が別途10%上乗せされます。
「ガソリンの半分は税金」はガソリンそのものの価格次第だと言えます。安くなれば税金の占める割合は上がりますが、高騰すれば税金の割合は下がるのです。
なお、石油石炭税は、地球温暖化対策として2012年に設けられた税金です。詳細は次のリンクをご覧ください。
【参考】地球温暖化対策のための石油石炭税の税率の特例等について(国税庁)
●暫定税率も含めてすべて「措置法」規定
会計事務所の方向けに解説すると、現在の税率は租税特別措置法第88条の8で定められています。先ほどの図の「暫定税率25.1円」だけではなく、ガソリン税全体53.8円が措置法で規定されているのです。
この暫定税率も含めたガソリン税は、道路特定財源を確保すべく、1974年に始まりました。何度も期限切れを迎えましたが、その都度国会で再可決され、現在に至っています。