これまで、会計事務所の人材育成について3回に渡りお送りしてきました。最後となる今回は、辻・本郷 ITコンサルティング株式会社が提供する会計事務所向けの教育研修サービス、NEXTAプレミアムの具体的な活用方法や成功事例をご紹介します。

この記事の目次

前回までの記事で、NEXTAプレミアムが「新卒・業界未経験者を即戦力化させる人材教育システムである」「会計事務所が成長し続けるための教育体制の標準化、知識・スキルの向上に役立つ」「会計事務所における人材育成の課題とその克服に向けた積極的な取り組みの結果である」ことを解説してきました。

あらためて、辻・本郷グループが独自に実践してきた人材育成の施策をシステム化したサービスであるNEXTAプレミアムの、具体的活用例や成功事例を紹介します。

具体的活用例

NEXTAプレミアムのサービスとなる実トレ試験、実トレ研修、セミナー動画を、具体例を示しながら解説します。

(1)実トレ試験

実トレ試験は、会計・税務に必要な「基礎知識の習得」や「専門知識の向上」のサポートを目的としたクラウド型学習システムです。

週に1回5問の会計・税務に関する問題がメールで配信されます。出題される問題は、各種税法や年末調整や確定申告などの季節業務、旬なトピックが出題されます。

更に、問題の内容は座学で習得するような理論知識だけでなく、辻・本郷 税理士法人のコンサルタントが実際に経験した事例も出題されます。

これにより、実務ベースで知識を習得することができ、実際の現場で即活用することが可能となります。

全国順位がシステム上から確認することができるようになっているので自分の立ち位置を把握することができます。

管理者側も、スタッフの集計レポートが出力可能です。また、社内向けに成績上位者を四半期・年間で表彰をしており、四半期成績上位者は「TAXマイスター」、年間成績上位者は「TAXトップマイスター」という称号が付与されます。

それぞれの称号はお客様へお渡しする名刺に印字されます。自発的な勉強会に加え、表彰制度を設けることでモチベーションの向上と知識の共有を促進しています。

ちなみに辻・本郷では、毎週月曜日の朝に全従業員が実トレ試験に取り組んでいます。その後、チームごとの研修会を実施し問題の復習や重要な論点の確認をしています。

 

実トレ試験サンプル

(2)実トレ研修

試算表や申告書の作成方法について、動画とサンプル資料で会計事務所の主要業務を作業の流れやポイントを動画で確認しながら、実際に会計ソフトに入力することにより、実戦形式でスキルを身に付けることができます。

通常、新入社員に対して教える場合はマニュアルを見せたり、横に張り付いて入力方法や注意点を直接指導することが一般的ですが、実トレ研修は全て動画化されているので、新入社員一人でOJTが完結します。

新人研修では、実トレ研修の各項目を各自のペースで進めてもらい研修を実施しています。

質問は都度chatやメールで対応しているので、質問で全体の研修が止まることがありません。質問者も気兼ねなく質問することができます。動画内容の聞き逃しがあっても何度も動画を再生して確認ができるため、上司や先輩に同じ質問をしてしまうような事が起こりません。

また、年末調整や確定申告などの季節業務もラインナップされているため、繁忙期前に必要な業務の研修を新人研修と同じ仕組みで全社一斉に研修を実施しています。税理士業務、PC基本操作、情報セキュリティ、ビジネスマナーの研修メニューもご用意しています。

 

実トレ研修の進め方

(3)セミナー動画

最新の税制改正やインボイス制度の対応など、変化が激しい会計業界においては、最新情報の迅速な取得が必須です。

私たちはNEXTAプレミアムに含まれている各種セミナー動画を社内勉強会に活用しています。

これにより、全社員が同じ情報を共有し、新しい知識を習得する機会を提供しています。
具体的には、税務・実務の関連情報、税制改正やインボイス制度など旬なトピックを題材としたWebセミナー動画、NEXTA限定のシリーズ動画をお届けします。

NEXTA プレミアム会員特典として、辻・本郷で主催した有料セミナー動画もご視聴いただけます。

サンプル動画:税理士が知っておくべき電帳法【第一回】電子帳簿保存法の改正のポイント

成功事例

辻・本郷では、実トレ研修を活用したオペレーション研修を毎月実施し、毎月10人程度が研修に参加しています。

仮に、初めて試算表を作成する新人に従来のマンツーマンの個別研修を実施したとすると、ひとりにつき最低でも5時間程度は指導の時間が必要です。

単純計算で全体で50時間の育成時間が必要となりますが、実トレ研修を利用することでこの時間が不要となり、大幅な時間削減を実現しています。

削減時間は他業務に充てることができることができるので、事務所全体の生産性の向上に寄与しています。

またNEXTAプレミアムを導入いただいている他会計事務所では、実トレ試験から出力される集計レポートの結果を人事評価に加えることにより、スキルアップやモチベーションの向上にお役立ていただいている例もあります。

より効果的な活用方法

さらに、NEXTAプレミアムを活用しつつ、新卒や未経験者を短期間で即戦力化するためのオンボーディングロードマップを整備しており、教育の質の向上と継続的な学習支援を行っています。

具体的にどのような内容になっているか実際にお見せすることも可能ですので、これから教育計画を策定しようとしている方は、お気軽に辻・本郷ITコンサルティングへご連絡いただければと思います。

最後に

今回は具体的な活用事例を交えて、NEXTAプレミアムについてご説明をさせていただきました。

これからも私たちは、人材育成を通して会計事務所業界をさらに盛り上げていきたいと考えております。

これまでの記事シリーズにお付き合いいただき、ありがとうございました。

人材育成についてのお悩みは辻・本郷 ITコンサルティングへぜひお気軽にお問合せください。

 

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