懸賞金 手元に残るのは約半分
力士の収入で一番気になるのは、やはり取組みで勝者が受け取る懸賞金。中入り後の幕内の取組前に土俵を1周する幟1本の価格(税込)は6万2千円だが、力士が土俵で受取る祝儀袋には3万円しか入っていない。
では、残りの3万2千円はどうなったのかと言うと、取組表の掲載料や当日の場内アナウンス代金等として5300円、その力士の納税充当金等として2万6700円を日本相撲協会が差し引いているため。もちろん、納税充当金等として預かった分については、引退時に残金があれば退職金とともに力士へ支払われる。有名力士や人気力士同士の取組では、多くのスポンサーが懸賞金を掛けるので「いつになったら始まるの」と思うくらいの懸賞幟が周り続ける。
これまで最も懸賞金が掛かった取組は、2015年初場所千秋楽の“白鵬対鶴竜”の61本で、この勝負に勝った白鵬は土俵で93万円が入った祝儀袋を受取っている。この懸賞金については、「一時所得」とされる。
今場所、現状で懸賞金獲得トップは白鵬。横綱を目指す琴奨菊は34本で5位だ。

なお、懸賞を出すには、1場所(15日間)で15回は出さなければならないことから最低でも93万円と、別途懸賞旗制作費が必要となる。これについては企業等なら「広告宣伝費」として経費で落とすことは可能だろう。
本場所で優勝すると、幕内1千万円、十両200万円、幕下50万円、三段目が30万円、序二段20万円、序の口10万円の賞金(副賞)が貰えるが、この所得区分は懸賞金と同じ「一時所得」となる。したがって、一時所得の税額は「収入金額-収入を得るために支出した費用-特別控除額(50万円)」で計算することになるから、基本的に月給のない幕下以下の力士は課税されることはない。また、幕内最高優勝を果たした力士には、1千万円のほかにも天皇賜杯や優勝額、賞状および金一封、賞品が20種類以上も渡され、地方場所では御当地品も贈られる。



