「才能」×「情熱」で出会い、「行動力」で具現化
ではどうすれば「やりたいこと」は見つかるのか?
「やりたいこと」に出会えるのか?
✔まず一つ目は「得意なことは何か?」を考えることです。
小学校、中学校、高校、大学。
どんなことが好きで、何が得意で、何が苦手か?皆さんは自分のことを知っているはずです。
つまり、自分の才能を発揮できるのはどんな分野か?
成果を出すためにあまり意識せずにもっている考え方のパターンや、行動パターン。
「意識せずに」というのがポイントです。
この領域が認識できれば「努力」という言葉が本当に楽になるはずです。
✔次に「好きなことは何か?」を考えることです。
嫌いなことをやっても続きません。
何が嫌いで何が好きか?自分を分析することが大事ですね。
自分が情熱を傾けられるのはどの分野か?
興味がわくとか、「もっと知りたい」と自然に思うような領域がそれに該当すると思います。
✔そして、「でも・・・・」をなくす
つまり制約条件を外して考えてみる。
ここで現実の実現手段やタイムラインを今の自分から考えてみてしまうとすべての「やりたいこと」候補にブレーキをかけてしまうことになるからです。
「才能(得意なこと)」×「情熱(好きなこと)」で答えはかなり絞られてきていますね、かなり楽になるはずです。
実現手段は意外と身近にあるし、「行動力」の問題になってきます。
「行動力」はもちろん大事ですが、「やりたいこと」が見つかって行動するケースと、「やりたいこと」が見つからずにやたらと行動をしたり、情報量を増やしたり、というのでは全く違いますね。(今回のコラムではこの行動力については少し横に置きましょう)
資格と職業が一致していた時代は終わった
さて、「会計士」や「税理士」という職業の方、あるいは資格はなくとも「会計」や「税務」を生業にしていらっしゃる方でも、得意なことや好きなことの一つは、「会計」や「税務」で間違いないのかもしれませんが、それ以外にも、もっとたくさんあるのではないか?と思います。
例えば、法令が好きな人、会計学が好きな人、開示が好きな人、株価算定が好きな人、会社法が好きな人、マネジメントが好きな人、特定の事業が好きな人、営業が好きな人、人前で話すのが好きな人、人の話を聞くのが好きな人、人を説得するのが好きな人、コンピューターが好きな人、議論するのが好きな人。
「好きな人」という書き方をしましたが「得意なこと」にもなりえますね。
何かあるはずですね。
私が公認会計士の二次試験に合格した1993年当時はまだ資格と職業が一致していた時代でした。
会計士になることと監査法人に就職することは、ほぼ同じこと。
(監査法人に入るためには会計士試験に合格しなければならなかったし、会計士に合格するのは監査法人に入るため、というのが当時の風潮であり常識に近いものでした)
今の時代は、私が資格試験に合格した頃とは違い、合格後にいきなりベンチャー企業に入る、外資系企業に入る等の様々な選択肢がありますね。
つまり、資格が職業と分離し、逆に言えば資格自体が、「やりたいこと」をやるための「ツール(手段)」になってきたといえるでしょう。
このコラムを書いていて、ふと思いました。
会社の社員には「やりたいことは何ですか?」「何をやりたいの?」と聞くよりは「今やっていることは楽しいですか?(好きなことですか?)」とか「今やっていることは得意なことですか?」と聞く方が、本人たちのキャリアのステップアップにつながりやすいのかもしれませんね。(このことは子育ての場面でも同じですね)
本コラムで述べた「やりたいことを見つける方法」は、つまりは「自分に正直になること」「自分を認識し、自分自身に近づくこと」と言い換えることができます。
8月は税理士試験や公認会計士第Ⅱ回短答式試験があり、すでに会計税務の実務にどっぷり浸かっている方は「初心」を思い出すきっかけになるかもしれません。
また、これまで試験に向けて真摯に取り組んで来た皆さん(緊張した時間を過ごしていると思いますが…)は、これを乗り越えることで新しい気づきを得ることができるでしょう。皆さんが実力を発揮できるように陰ながら応援しています。
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