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「エンジェル税制」人気じわり…どんな制度?注意点も解説

昨今のクラウドファンディングブームとあいまって注目される「エンジェル税制」。創業まもない中小企業に投資をすると節税になると言われています。どういうしくみなのでしょうか。今回は、おおまかな内容をお伝えします。

■エンジェル税制とは?ざっくり内容を確認

エンジェル税制は、「ベンチャー投資家向けの所得控除制度」です。創業まもない企業への個人投資を促すべく、平成9年にスタートしました。

しかし、条件の厳しさや手続きの複雑さから、なかなか利用が増えませんでした。そこで、令和2年度税制改正により一部が緩和。「創業から3年以内ではなく5年以内でもOK」など、より使いやすいしくみになったわけです。

  • ●税制優遇は「投資時」「売却時」でできる

エンジェル税制を使ってベンチャー企業に出資すると、「投資時」「売却時」の2つのタイミングで節税できます。

投資した年は、投資額のほぼすべてを所得額から差し引けます。このとき、後述する「優遇措置A」「優遇措置B」のどちらかを選びます。この2つはしくみが違うので注意が必要です。

なお、売却年は、ベンチャー企業の株式を売却して生じた損失で節税できます。

  • ●投資家もベンチャー企業も条件が求められる

「ベンチャー企業の資金調達をしやすくするのが目的」の制度ですが、ルールを設けないと目的外の利用につながるおそれがあります。同族会社の経営者が自社に投資して節税するのでは意味がないのです。

そのため、エンジェル税制では、投資する人と投資される企業の両方に条件を設けています。お金を出した時点で両方の条件を満たさなければ、投資をしても寄附金控除を受けられません。

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