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米アマゾン社への支払手数料の仕入税額控除が否認された事例【消費税/請求棄却】元国税審判官が解説 公表裁決から学ぶ税務判断のポイント(第24回)

平成27年消費税法改正前のインターネットを介したデジタルコンテンツの提供は、消令6②七(当時)にいう役務の提供が行われた場所が明らかでないものに該当し、アマゾン社との契約のうち、国外に事務所等がある米国アマゾン社による役務提供である部分については、国外取引として、仕入税額控除の適用が不可という判断が下されました。

国税不服審判所平成30年10月19日裁決(未公刊/TAINS:F0-5-219)

1.事実関係

本件は、審査請求人(請求人)が、原処分庁所属の職員の調査を受けて、消費税等の期限後申告[1]を行った後、納付すべき税額が過大であるとして更正の請求をしたのに対し、原処分庁が、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行うとともに、消費税等の更正処分等を行ったことから、請求人が、原処分の全部の取消しを求めた事案である。

請求人は、米国アマゾン社と契約を締結し(アマゾン契約)、同社の日本のウェブサイトにおいて提供されているサービスを利用して、DVD、CD及び書籍等を出品し、販売する事業を営んでいた。アマゾン契約には、Amazon出店サービス(出店サービス)、フルフィルメントby Amazon(FBAサービス)及びAmazon Clicksサービス(クリックスサービス)を含んでおり、同社グループよりサービスの提供を受け、その利用の対価として、アマゾン手数料を支払っていた。ただし、アマゾン手数料の支払先は、出店サービス及びクリックスサービスについては、米国アマゾン社、FBAサービスについては、アマゾンジャパン合同会社(日本アマゾン社)となっていた。


[1] 請求人が期限後申告書を提出したのは、平成21年課税期間ないし平成25年課税期間の5課税期間である。各課税期間はその年の1月1日から12月31日までの事業年度と一致している。

2.争点

米国アマゾン社の役務の提供に対する支払手数料は、仕入税額控除の対象となるか否か(他の争点は省略)

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