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【BIPA】インターネットを使った世界一の就業プラットフォームをつくる~クラウドワークス 吉田浩一郎代表取締役社長 CEO~

日本最大級のクラウドソーシングサービスを提供する株式会社クラウドワークス(東京・渋谷区,代表取締役社長 CEO =吉田浩一郎氏以下、「クラウドワークス」)。インターネットを活用した人材インフラの構築と多様なライフスタイルに合わせた“新しい働き方”を提供している。クラウドワークスを活用した新しい人材の活用方法などについて吉田浩一郎代表取締役社長に聞いた。

株式会社クラウドワークス 代表取締役社長 CEO 吉田浩一郎 東京学芸大学卒業。パイオニア、リード エグジビション ジャパンを経て、株式会社ドリコム 執行役員として東証マザーズ上場を経験した後、独立。経営コンサルティングとITシステムの受託開発をメイン事業とするZOOEE(ゾーイ)を設立する。アジアを中心に海外へ事業展開し、日本と海外を行き来する中でインターネットを活用した時間と場所にこだわらない働き方に着目。2011年11月、株式会社クラウドワークスを創業、現職。

―まず、インターネットやクラウドツールの普及で、働き方はどのように変化してきてますか。

吉田 インターネットがなかった時代は、1カ所に集まって働いたほうが情報共有も円滑にできるため、正社員を雇用し会社が集中管理する働き方が一番効率的でした。ところが、いまや情報共有はインターネットさえあればどこにいてもできます。インターネットの普及によって、「お金」「情報」など、中央集権的に企業や特定の人によって一元管理されていたものがオープン化されてきました。不動産にも「賃貸」という概念があるように、人材の在り方も正社員として働くことがあたり前だったものが、労働者派遣法が制定され、「人材の月貸し」と言う概念が生まれました。いまは、人材も「所有」から「月貸し」「時間貸し」に変わっていく過程なのだといえます。こうした流れの中で、当社は「人材のクラウド化」つまり、「人材の時間貸し」をしているのです。「クラウドソーシング」というと新しい概念ですが、考え方としては「企業が持っている資産の流動化」だと捉えると分かりやすいのではないかと思います。こうした新しい時代になっていくと企業側には、「正社員」「契約社員」「業務委託」「アルバイト」あるいは「クラウドワーカー」や「ロボット」も含めたさまざまな要件の人材をどのようにマネジメントするかが問われて来ています。

―2011年に事業を立ち上げてから6年経ち、働き方は変化していると感じていますか?

吉田 当社が創業した2011年は、東日本大震災が起きた年でした。これ以降「家族のそばで働く」ことや「自分の生まれた故郷に貢献する働き方」など、働き方の多様性が認められはじめたと感じています。「家族中心に自身の働きを考えてもいいじゃないか」と。そんななか、当社が誕生しました。

創業から6年経った今、「働くこと」と「生活すること」の境目がなくなってきていると感じています。これまでは「稼ぐ場所」と「消費する場所」が、時間的にも場所的にも分かれていましたが、いまや、フリマアプリの「メルカリ」やハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」、個人の得意を販売できる「ココナラ」など、仕事領域の役務のほかに、生活の中のいろいろな役務が売れ始めています。たとえば「英会話を教えます」「写真を撮ります」「イラスト描けます」「占います」「ダイエットのコンサルティングします」もいわゆる生活の役務の一つですね。

中小企業は仕事の枠組みの中で「人材」を捉えていると思いますが、個人はもっと先を見据えているということです。よく「個人のエンパワーメントの時代」といわれますが、「企業に属さないと稼げない」ということが減ってきているのです。働く側から見ると、企業に雇用されてもらえる給与や報酬と「生活の役務」から得られる報酬を天秤にかける段階にきています。これはものすごく大きな変化だと思います。

―これからの経営者はどうしていけばいいとお考えですか?

吉田 私が常々思っているのは、人間の「楽をしたい」という欲求は止められないということです。このことに経営者は向き合うべきです。人間は本来面倒くさいことが嫌なんですよね(笑)。たとえばオートマ車。あれができた当時は「それは軟弱だ。男はマニュアルだろう」なんていわれていたのがいまやマニュアル車を運転できる男性はほぼいません。さらに今後は、自動運転があたり前になれば、運転していた時間を会議にあてたり、お酒を飲んだりレクリエーションの時間に使うことができるようになります。「楽をしたい」それ以前に「楽しみたい」。みんな楽しいと思えることをやりたいんです。

冒頭でもお話したように、インターネットがなかった時代は企業に勤めた方が効率的に稼げましたが、いまや個人の働き方の選択肢がこれだけ広がっています。既存の価値観に従ってトップダウンで「働け、数字を上げろ」と言っても、もしかしたらその人は、仕事以外の自分の趣味で稼げる人かもしれません。このことに、企業経営者は向き合わないと人材をグリップできなくなります。私たちの「楽をしたい」「楽しみたい」という欲求に応えるようにテクノロジーも発展しています。人間は、衝突やストレスを減らしたい生き物なので、ストレスを減らして稼ぐ方法があれば、すぐそちらへ行ってしまうでしょう。

クラウドワークス社オフィスエントランス

去年、サンフランシスコに何カ月か滞在していたのですが、サンフランシスコは多民族国家で、人種も言葉も宗教も価値観も違って、個人個人が違うことについてとても寛容です。個人が「仕事」「家族」「宗教」「趣味」のようにそれぞれ違うコミュニティを持っていることがあたり前で、一緒であることを強要されません。共通項が見つかったらむしろうれしいといった環境でした。これからの日本社会もおそらくそうなっていくと思います。「クラウドワークスで稼いでいる私」「会社勤めしている私」「メルカリで稼いでいる私」のように、さまざまなコミュニティを個人がたくさん持っている時代になっていくと思っています。

―「クラウドワークス」のほかに「ワオミー」「クラウドテック」というサービスを提供していますね。各サービスの特徴について教えてください。

吉田 「クラウドワークス」は仕事のマーケットプレイスであるのに対し、生活のスキルを活かしたマーケットプレイスが「ワオミー」です。別の言い方をすると「クラウドワークス」は「B to C」と「C to C」、「ワオミー」は「C to C」ですね。

「クラウドテック」はスキルの品質を一定保ったうえで、企業のみなさまに人材をご提案するプラットフォームです。プラットフォーム上でマッチングする際には「どれだけ信用が置けるか」が取り引きのしやすさにつながってきます。「クラウドテック」にご登録いただく際は、当社にお越しいただくかスカイプで面談を行い、スキルの質を見極めてからお客様にご提案します。これによって月額報酬もアップしますし、継続契約にもつながります。「クラウドテック」はある程度質を担保している分、「クラウドワークス」のような即時性はありませんが、それぞれのよさを使い分けていただけたらと思っています。

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