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“税界”の裏話 課税当局が行う税理士の調査には2種類ある

実は税理士も、税務調査が行われるのをご存知だろうか。最近はインターネットを通じてこうした情報も知れ渡ってきたが、税理士の場合、一般にいうところの「税務調査」と、税理士に対する指導監督を目的とした「実態調査」の2種類ある。

実態調査に関しては、年間約3千件実施されており、税理士法違反行為が行われていないかチェックされる。

ちなみに、平成28年度は39件の処分があった。

調査内容は、個人の確定申告の管理や税理士業務処理簿を作成しているか、顧問先の資料の管理方法、顧問先との業務委託契約、職員の業務内容など数十項目あると聞く。

新規開業はかならず調査され、事務所移転により所轄税務署が変わった場合も調査対象となる。

一方で、一般的な税務調査だが、課税当局では毎年、業種別に一定割合調査するため、税理士も漏れなく調査ターゲットになる。

所轄税務署では、「稼いでいる税理士はチェックしており、所得が多い上位から調査選定していく」としている。

ただ、調査となり非違がなければ、「数年は調査されない」(国税OB税理士)と言う。というのも、所得上位者から選定していくと、 毎年同じような人が対象となってしまうため、一度調査に入り問題がなければ 調査選定の段階で外していくのだという。

調査官の話では、税理士の場合は チェックする項目はほぼ決まっており、その中で特に注目するのが「交際費」としている。

仕事と関係があるのか、家族との飲食費を入れ込んでいないかなど調べる。
当局関係者の話では、「税理士の場合、交際費で落としすぎたかなと思うとすんなり指摘を受け入れることが多い」と言う。

ちなみに、「税理士会幹部は調査されない」という都市伝説もあるが、 「支部○×部長」という肩書きの人も調査されることがある。課税当局の話では 「円滑な税務行政の実施、税務関連団体との良好な関係維持等を考えながら、 調査先は選定している」としている。

ただ、この言葉は色々な意味を含んでいるようで、課税当局の人も「それはそれ、色々ありますから」と最後にポロリと本音を覗かせていた。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャーとしても活動。
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