JSOX導入を利用する
JSOX導入は日常業務を精緻化できる、数少ないチャンスの一つだと思います。
JSOX導入当初、「そこまで細かな対応しなくとも当社はしっかり実施している」というJSOX担当者の思いはプロジェクトの進行に合わせていつの間にか消え去り、自分が確認した統制以外は「見てみるまでは分からない」という慎重な判断へと変わっていきます。
様々なルール逸脱事例に直面すると、「会社は大丈夫か?」という不安が生まれる一方、「JSOXをうまく活用すればもっと効率的に業務を進めることができるかも」という発想に変わっていきます。
こうした経験を繰り返す中で、「この部署に、この統制をセットすれば非効率が大幅に解消される」等の発想が生まれてきます。
以前にもお伝えしましたが、統制のセットは短期的には業務量の増加をもたらします。
深く考えずに当面の課題を解消するために統制セットを積み上げてしまうと非効率な組織が生まれてしまいますが、一つ一つの論点を真剣に検討し、創意工夫を積み重ね、「1のコストで10を得る」ような統制を絞り出すことができれば業務フローは効率化されます。
統制を整備して業務フローを改善しようとするとき、JSOXは強い推進力を発揮します。
理由は二つです。一つ目は監査法人からOKをもらうという明確な目標と期限があること、二つ目は「JSOX対応のため」、「監査法人からの確認を受ける」という第三者に分かりやすい明確な目標があることから社内コンセンサスが得られやすいということです。
逆にJSOX導入のタイミングを外すと、次に全社的な業務フローを整備するタイミングがいつ訪れるかは分かりません。
JSOXプロジェクトにおいて、導入された統制は長い期間業務フローの基礎として生き続けます。JSOX導入は会社の将来の基礎を作る重要なイベントとなりますので、「規制対応だからやらないといけない」から「JSOX利用しよう」へシフトし、強い組織基盤の形成に利用して頂けると良いと思います。
まとめ
今回はJSOXが「規制対応としてやらないといけない」から、徐々に「JSOXを利用する」という発想にシフトしていくプロセスを説明しました。
潜在するエラーを顕在化させないために、「どこで」、「どのように」エラーを潰す仕組み(統制)をセットするかは、将棋の対局で最も強い一手を探しだすかのような思考と似ています。
JSOX導入のタイミングを外すと、次の会社の業務プロセスを精緻化する機会はいつ訪れるか分かりません。
ぜひJSOXを利用し、将来に渡って大きな業務量にも耐えられる強い組織基盤の形成を目指してみてください。
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