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この数年は全国でタワマン建設進む 節税効果はなくなってもニーズあり

国税当局によるタワーマンション(タワマン)節税封じも噂されるなか、そのタワーマンション自体の建設ラッシュは暫く続きそうだ。不動産経済研究所(東京・新宿区)調べでは、全国で建設・計画されているタワーマンションは約9万戸に達している。タワーマンション建設の現状と今後についてリポートする。

2016年6月14日に掲載した本サイトの「いよいよ国税庁がタワマン節税封じ!? 富裕層の『やりすぎ』にダメだし」の記事を読まれて、タワマン節税も風前の灯かーと思われた方も多かったではないだろうか。

国税当局としては、富裕層の節税であるため、課税負担の公平性を欠くことから見逃しておけないというわけだ。規制する根拠は、「相続税財産評価基本通達6項」。相続税法の伝家の宝刀といわれるもので、通達は、「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」という内容だ。
タワマン節税は、マンション販売業者・マスコミ・相続専門税理士法人等が頻りに納税者を煽ってきた経緯がある。そのため、平成30年度税制改正では、何らかの規制が入る可能性がある。勿論、節税以外にもタワーマンションの魅力は沢山ある。タワーマンションの資産価値を考え、投資物件として購入する人や、自分自身が住みたいとうニーズも高い。それだけに、これからもタワーマンション建設は全国で進むと予想される。

不動産経済研究所がさきごろ発表したタワーマンションに関する報告書によれば、2016年以降の完成見込は全国で238棟、延べ8万8944戸とのこと。首都圏で145棟・6万5012戸、近畿圏で45棟・1万3984戸、その他48棟・1万848戸。完成年次は、16年が40棟・1万3720戸、17年が54棟・1万8285戸、18年48棟・1万3336戸、19年38棟・1万4015戸、20年以降が58棟・3万488戸となっている。

また、タワーマンションのニーズは、地方にも広がり、同研究所の調べでは、福岡県14棟・2837戸、北海道5棟・1579戸、愛知県8棟・1539戸、広島県3棟・1182戸、宮城県3棟・935戸、静岡県4棟・886戸、岐阜県3棟・456戸、栃木県2棟・386戸、茨城県1棟・352戸、長崎県1棟・172戸、大分県1棟・170戸、岡山県1棟・153戸、福井県1棟・85戸で建設予定だ。
ちなみに、2015年は6年ぶりに60棟・2万535戸が完成。内訳は、首都圏が37棟1万4738戸、近畿県11棟・3615戸、その他12棟2182戸だった。

現在建設中もしくはこれから建設が予定されている50階以上のタワーマンションは、階数でトップが東京・新宿区の西新宿三丁目で65階・3200戸の物件。次いで同西新宿五丁目の60階・969戸(分譲中)、東京・中央区の勝どきの53階・1420戸(分譲中)と続く。地方都市では、大阪・中之島に55階・894戸、同天満に52階・900戸の物件、広島には、広島市内に52階・514戸(分譲中)がある。

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著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャーとしても活動。
■税と経営の顧問団租税調査研究会
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