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IPO担当者必見!内部統制構築の奥義【第8回】「J-SOX」導入時に社内分裂を起こさないために気を付けること

第三者に関与してもらう

JSOX導入担当者は監査法人からのコメントに対応するという業務を積み重ねるうちに、「ここまで対応しなくても良いのではないか」という感覚から「しっかり対応しなければならない」の意識に変わっていきます。

一方、社内メンバーがJSOXが要求する統制水準を理解していることは稀なため、「そもそもなぜ業務フローを変更するのか」、「今でもしっかりとできている」という思いを抱えています。

ここで重要となるのは、JSOX導入担当者が単独で説明を完結させないことです。

第三者からの説明を追加することで、JSOX担当者が単独で説明する場合に比べ、業務を実施する社内メンバーも早期に必要性を理解できる効果があります。

具体的には監査法人から直接説明してもらう機会を設けることが大切です。

監査法人という外部組織から社内メンバーに直接語り掛けてもらう機会を設けることで、JSOX導入の目的や重要性をより精緻に理解してもらうことができます。

社内メンバーもJSOX導入担当者が独断で業務フローを変更しようとしているわけでないということが理解できるため、「JSOX担当者に協力しなければならない」という気持ちを持ちやすくなります。

まとめ

JSOX導入プロジェクトは社内での対立を招きやすい性質を有しています。一方、JSOX導入プロジェクトは失敗が許されないという緊張感に加え、厳しい時限的な制約があります。プロジェクトが有するそもそもの性質だけでなく、JSOX導入担当者が置かれる心理的状態から、容易に社内対立が発生してしまうリスクを持っています。

社内対立の発生は、JSOX導入プロジェクトにとって黄色信号を意味しますので極力回避しなければなりません。

社内対立を未然に防ぐためには情報の偏りの解消がとても重要となります。監査法人に対しては「社内の状況を適切に説明すること」、社内メンバーに対しては「監査法人からのコメント、監査法人の懸念している事項を適切に伝えること」を意識し、プロジェクトを強力に推進することが必要です。

そのためには常に中立的なポジションにいることを意識すると良いと思います。

上述の3つのポイントを留意しつつ、中立的なポジションにあることを意識してプロジェクトを進めて頂ければ、社内分裂を未然に防ぐことができると思います。


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著者: 坂林 弘文

公認会計士、税理士 日本公認会計士協会東京会・税務第一委員会・元副委員長

慶應義塾大学経済学部卒業。金融機関、外資系コンサルティングファーム、新日本有限責任監査法人金融部(公的機関出向経験あり)を経て坂林公認会計士事務所を設立。上場会社、上場準備会社等への内部統制構築支援業務(J-SOX支援業務)を実施。

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