DX化により税務署の窓口業務はどう変わるのか

  1. 申告書等の「控」への収受日付印の押印廃止

令和7年1月から、紙媒体で提出する申告書等の「控」にこれまで押印されていた収受日付印の押印が廃止されます。

代わりに、書面による申告の場合も、e-Taxを利用して、所得税申告書、青色申告決算書及び収支内訳書のイメージデータ(PDF)を取得して申告書等の提出事実・提出年月日の確認をすることができます。なお、利用にはマイナンバーカードが必要となります。

また、税務署での申告書等の閲覧サービスや保有個人情報の開示請求(手数料300円・オンライン申請200円)によって確認することになります。

  1. プレプリント納付書※の送付見直し

国税のプレプリント納付書の送付は、これまで、国税庁の使命である「納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する」観点から実施されてきました。

しかし、国税庁では、納税者が税務署や金融機関の窓口に行かなくても納付ができるキャッシュレス納付の推進に取り組んでいます。

このため、デジタル(e-Tax)を活用したダイレクト納付を推奨するために、プレプリント納付書の送付対象者の見直しを行い、2024年5月以降は納付書が必要な方は所轄税務署へ連絡する必要があります。

※納付に必要な情報(住所・所在地や氏名・名称)などをあらかじめ印字した納付書

今後の滞納処分はどうなっていくのか

DXの活用という意味では、ダイレクト納付を活用した分割納付といったことは求められるのでしょうが、基本的には何も変わらないのではないかと思います。

国税徴収法の第5章「滞納処分」の第47条から第147条において、条文の主語は「徴収職員は」となっています。

どんなにAIが進化しても、DXが推進しても、大切なのは人と人とのつながり(信用)だと思います。

滞納処分は納税者の個々の実情に応じて行われますので、担当者と相談する際には、納税に対する誠意をもって正直に向き合うことが大切です。

最後に

2021年6月から連載しました元国税徴収官が分かり易く教えるシリーズも、今回が最後になりました。

滞納処分や債権管理といった、あまり馴染みのないテーマでしたが、少しでも興味を持てていただけたなら幸いです。

長い間、お読みいただきありがとうございました。

【執筆者過去記事】

海外に居ても、申告や納税は「納税管理人」で安心

差押えられた財産を解除してもらうには

還付金等を納税に充てる「充当の申出」と「還付金債権譲渡」とは

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