青色事業専従者なら経費にできる?
よ「あれ?まゆ子が税理士になる前、俺の青色事業の専従者だったでしょ。あのときに払っていたお金は給与だと思うんだけど…経費じゃないの?」
ま「あれは必要経費。青色事業専従者としての給与だったからOKなの」
よ「なんでそれは経費にしていいの?」
ま「青色申告は帳簿をつけないといけないでしょ。実態がわかるじゃん。プライベートと仕事の区別をつけているかどうかとか」
よ「ふーん。だからOKなんだ」
ま「あと、法人とのバランスをとったのもある。法人は家族に払う給与を法人税法上の経費にできるでしょ」
よ「なるほど」
ま「ただ、ルールは厳しいよ。事前にこの届出書を提出することが条件の1つ」

※イラスト・コメントは筆者によるもの
ま「青色事業専従者になれるのは、事業主と生計を一にする配偶者か親族」
よ「生計一?ああ、前に言っていたアレね」

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ま「ただ、年末時点で15歳未満だとダメなのよね」
よ「そうか。じゃあウチだと高校生の長女ちゃんだけが俺かまゆ子の事業の青色事業専従者になれるんだね」
ま「長女ちゃんもダメ」
よ「どうして?」
ま「基本的に6か月超、事業主の事業の仕事ばっかりしていないといけないの。長女ちゃんの本業(?)は『高校生』でしょ。学校で勉強するのが本分」

よ「がーん。そっか…。じゃあ俺がまゆ子の青色事業の専従者になってモデル料を…」
ま「無理。よっちゃんの本業は行政書士でしょ。それに、モデルになってもらうと言ったって、別にずーっとイスに座ってポーズ決めてるわけでもないでしょ。私の仕事、現状はアシスタントいらないもん」
青色事業専従者だからといっておいしいばかりでもない
よ「いいなぁ、青色事業専従者…。俺がまゆ子の仕事を手伝ったら月30万円の給料も夢じゃない」
ま「無理」
よ「えーっ!なんで…」
ま「月30万円も払ったら、私のお財布がスッカラカンになっちゃうから。…じゃなくて、私の事業の規模から見て、その金額は多すぎなのよ」
よ「多すぎるとダメなの?届出をした金額でも?」
ま「払うことはOKだけど、多すぎる部分は必要経費にならないわ」
よ「細かいのね…」
ま「あと、青色事業専従者に給与を支払うと、配偶者控除や扶養控除は受けられないから注意ね」
よ「知ってる。『青色事業専従者に払った給与を必要経費として差し引く』『配偶者控除や扶養控除を受ける』のどちらかで選べるんでしょ?」
ま「選べない」
よ「えっ」
ま「1回でも青色事業専従者として給料をもらった家族で配偶者控除や扶養控除を受けることはできないのよ」

よ「じゃあ、たとえば長女ちゃんが学校を辞めて俺の青色事業専従者になって年60万円の給与をもらい、まゆ子が長女ちゃんで扶養控除を受けるっていうことはできるんじゃない?」
ま「それも無理」
よ「なんで?」
ま「長女ちゃんと私とよっちゃんが同一生計だからよ」

よ「…ホントに厳しいんだね。というか、ややこしい」
ま「ちなみに、青色申告をしていない事業者でも『事業専従者』という形で家族への支払いを必要経費にできる制度はあるよ。こちらは実際に払った金額ではなくて概算なんだけど。事業専従者も配偶者控除や扶養控除にはできないので注意が必要ね」
おわりに

【筆者から】

2020年5月から書かせていただきました。「むずかしい税務を楽しく、わかりやすく」をモットーに、一般納税者の方々や会計事務所の方、会社の経理担当者の方が気楽にスッと読めるものを心がけてまいりました。少しでもお役に立てたのなら幸いです。
KaikeiZineでの記事は今回が最後ですが、またどこかの記事でみなさんにお目にかかれれば幸いです。長きにわたり、本当にありがとうございました。
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