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■もしも税金がなかったらどうなるか
ではもしも税金がなかったら毎日の生活はどうなるのでしょうか。筆者は次のような事態が生じると見ています。
●すべてが自己負担で有料に
税金が充てられない分はすべて自分で支払うことになります。救急車を呼ぶのも病院で診てもらうのも授業を受けるのもすべて自己負担です。今、70歳未満の成人の医療の自己負担額は3割で済んでいます。税金がなければ10割負担です。もし全額自己負担になったらコロナのような病気にかかっても医者に行けず、命を落とすかもしれません。
●犯罪が増える
殺人や強盗といった犯罪の一因は不十分な教育だと言われています。2012年に文部科学省が発表した「教育投資の現状に関する考え方」によれば、刑務所の新受刑者の学歴は中学卒業が48.8%なのに対し大学卒は2.9%だった模様です。
税金がなければ警察による抑止力も働かなくなります。犯罪が増加し社会不安が広がれば日常生活を安心して送ることができません。
●病気が蔓延する
診療や治療がすべて自己負担になれば診察や治療を受けにくくなります。結果、病気が蔓延するかもしれません。また、教育率が下がれば、健康を維持するための知識も不足し、肥満など病気になりやすい体質の人が増える可能性があります。定期的なゴミ収集がなくなれば、堆積したゴミが感染症の発生源になる恐れもあるのです。
●経済力が落ちる
犯罪率が高まり社会不安が広がると、今ほど安心して経済活動を行えません。また、教育の質が下がれば付加価値の高いモノやサービスの開発も進まず、国民全体の所得額が下がる可能性もあります。
「税金がなくたって借金でどうにかすればいい」という考えの人もいるでしょう。実際「日本はもっと借金していい」という学説もあります。一方で、今の税金のしくみが民主主義の根幹をなしてきたという歴史もあります。「経済理論上は何ら問題がないはず」の一言で済ませていいのか。筆者には判断がつきません。



