■所得拡大促進税制の注意点

所得拡大促進税制については、次の点に注意が必要です。

●税額控除の上限は「法人税額・所得税額×20%」

上乗せ要件を2つとも満たすと、増加額の4割を税額控除できます。ただし法人は「法人税額×20%」、個人は「所得税額×20%」までしか控除できません。

●適用年度に注意

令和4年度税制改正で拡充された方は、法人は今年4月1日以降開始の事業年度から、個人は令和5年分以降から活用できます。それ以前は、令和3年度税制改正の内容を適用します。

「いつから使うか」で要件や税額控除の割合が変わります。適用年度は必ず確認しましょう。

●資金繰りに要注意

この税制優遇を受けるということは「従業員への給与を増やす」つまり「その分、現金を支出する」ことです。

元から業績がよく、従業員の給与を上げる予定だった企業は検討する価値があります。しかし、余裕がない中小企業は慎重になったほうがいいでしょう。一度給与を引き上げたら、なかなか下げられません。引き上げた分だけ社会保険料の法人負担も増えます。そもそも赤字企業は払う税金がないので税額控除のしようがありません。

節税にはたいてい「トクする以上の現金支出」が伴います。「節税はマネタイズ」などという言葉に惑わされず、まずは事業に集中し、売上と利益を出しましょう。

 

この他、所得拡大促進税制には細かい注意点があります。下記の手引きやQ&Aでご確認下さい。

【令和3年度税制改正分】

中小企業向け 賃上げ促進税制 ご利用ガイドブック -令和3年4月1日から令和4年3月3日までの期間に開始した事業年度用- (個人事業主は令和4年分用)令和4年2月10日公表版(中小企業庁)

中小企業向け 賃上げ促進税制 よくあるご質問 Q&A_令和4年2月10日公表版(中小企業庁)

【令和4年度税制改正分】

中小企業向け 賃上げ促進税制 ご利用ガイドブック -令和4年4月1日以降開始の事業年度用- (個人事業主は令和5年分以降用)令和4年5月6日公表版(中小企業庁)

中小企業向け 賃上げ促進税制 よくあるご質問 Q&A_令和4年5月6日公表版(中小企業庁)


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