DX推進の際の課題
企業がDXを推進するにあたって、どのようなことが課題になるでしょうか。
課題に対する対策も合わせて見ていきます。
既存システムからの置き換えが難しい
前述しましたように、DXの推進にあたって、レガシーシステムからの脱却が求められます。
経済産業省が2018年に取りまとめた「DXレポート」では、既存システムが事業部門ごとに構築されて全社横断的なデータ活用ができない、過剰なカスタマイズなどにより複雑化・ブラックボックス化している、といった問題点が挙げられていました。
新たなデジタル技術を活用しビジネスモデルを改変するには、既存システムの問題を解決する必要がありますが、複雑化・ブラックボックス化しているために移行が困難な状況に陥りやすくなります。
これに関して、経済産業省が公表していた「DX推進ガイドライン」では、既存システムやそのデータについて、分析・評価する必要性を指摘しています。
その上で、置き換えるもの/そのままにしておくもの/廃棄するものといった仕分けをします。
自社にとって競争領域以外の重要性が低いものは、標準パッケージなどへの移行も検討します。
このような分析・評価には時間や手間がかかりますが、外部企業の活用を含め、効果的・効率的に進めていくことが求められます。
また、既存システムからの移行にあたっては、現場の抵抗もありえます。
これまで使い慣れたシステムから変わること、新しいシステムの導入や業務プロセスの変革にあたって負荷やトラブルが発生することなどから、現場が協力的でない場合もあります。
経営層がDX推進にコミットし、従業員に対してDXを進める意義とそのメリットをしっかり説明する取り組みが重要になります。
DX投資予算が不十分
「DXレポート」では、企業のIT予算の9割以上が既存システムの維持管理に費やされていると指摘されていました。
それによって、新たな取り組みにIT予算を振り向けることがあまりできていません。
これには、既存システムが複雑化・ブラックボックス化しているため、維持管理費が高額になっている側面もあります。
この問題を解決するためにも、既存システムを分析・評価して、廃棄する機能や標準的で安価なシステムに移行する機能などを仕分けることが必要です。
また、DX推進にかかる費用をコストとしてとらえるのではなく、競争力の強化や生産性の向上につながる投資としてとらえる視点も大切でしょう。
期待できるリターンを試算して、ある程度思い切った投資をする意思決定も求められます。
DX人材の不足
DXを推進するにあたっては、最新のデジタル技術やシステム構築などの知識が必要になります。
社内の人材だけで対応できない場合には、外部のIT企業を活用することになります。
ただし、DX推進は、単にシステムを入れ替えるばかりでなく、自社のビジネスの変革に取り組むものです。
そのため、外部企業に丸投げして進められるものではありません。
自社のシステム開発・改修を外部のIT企業に任せていたという会社も少なくないでしょう。
そのような会社では、自社内にITに詳しい人材がいないかもしれません。
DXは自社のビジネスモデルの変革に取り組みますので、社内の人材がIT技術に関する知識を習得するように努める必要があります。
個人の努力に任せるだけでなく、会社として知識やスキルを身に付ける機会を設けることも重要です。
また、外部のIT企業でも、企業によってDXに精通した人材がどのくらいいるか違いがあり、DXの中でも対応領域や得意分野が異なります。
自社の課題に適した企業をパートナーとして選定する必要があります。
社内の人材が主体となりつつ、外部のIT企業などと連携してDXを進めるのがよいでしょう。
まとめ
DXを推進するにあたってのメリットや課題をご説明しました。
概要をお伝えしましたので、それぞれの会社によって異なる部分があるでしょう。
自社にとってのメリットや課題を明確にした上で、競争力の強化や生産性の向上につながるDXの推進に取り組んでいただきたいと思います。
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