インボイスの発行は消費税を納めていることが前提
B「インボイスは支払消費税にどう関係するわけ?」
鈴木「インボイスは、これまでの区分記載請求書に書くべき内容が加わったものなのですが…『登録番号』ってあるの、わかりますか」
A「登録番号?」
B「最初の赤字のところね」
鈴木「この登録番号はインボイスの発行事業者として登録するともらえます。ただ、消費税を納めている事業者でないと登録できないんです」

B「消費税を納めている事業者、って…。私たち、どんなお店でもモノを買うときに一緒に消費税も払っているのよ。当然納めているんでしょ」
鈴木「違います。消費税のかかる売上が1000万円以下だと消費税の納税義務が免除されるんです」
B「そうなんだ…消費税分をもらっていても納めてないお店もあるのね」
A「レシートに『消費税10%』とか書いてあるのに」
鈴木「いくらもらうかは事業者の自由なんです。そしてこれまで、免税事業者に払った消費税分も、預かり消費税からさしひけました。もらった請求書や領収書に区分記載請求書として書くべきことが書かれていればよかった」
A「でも、2023年10月からはこれがインボイスに切り替わる。インボイスがなければ『-支払消費税』はできない」
B「そしてインボイスは発行事業者に登録しないと出せない。なぜなら登録番号は発行事業者に登録しないともらえないから。そして登録は消費税を納めている事業者以外はできない、と」
鈴木「そうです。消費税を納めている事業者を『課税事業者』、納税義務を免除されている事業者を『免税事業者』と言いますが、免税事業者は絶対にインボイスを出せないんです」

インボイスが関係するのは「仕事」
A「これだけ見ても私たちの生活にどうかかわるか分からないんだけど」
B「納める消費税が云々の話だから、私たちには関係なさそうよね」
鈴木「ふだんの生活には影響しません。晩ごはんの材料を買うとか、家族で遊園地に行くとかには関係ないんです。インボイスがかかわるのはビジネスの場面だけ」
A「じゃあ『増税』ってテレビでは言っていたのは何?」
鈴木「あれは免税事業者にとっての話です」
B「どうして?免税事業者がインボイスを出せなくて何が困るの?」
鈴木「インボイスを出せないってことは、取引先が損するということです」
A「そうよね。免税事業者から買ったところでインボイスがなければ支払った消費税分をひけないのだもの」
B「払った消費税分、高い消費税を納めるしね」
鈴木「ということは、免税事業者だと取引先から避けられる可能性があるということです。買えば買うほど損をする相手なら、取引をやめるか、値下げをお願いするかになってもおかしくありません」
A「なんか難しいのね…。あれ、Bさん、どうしたの?」
B「…どうしよう。イヤなこと考えちゃった。私、在宅ワーク…」
鈴木「在宅ワークなら、インボイスは関係する可能性が大いにありますね」

(つづく)
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