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「きちんと納税してください!」 国税局が滞納者へ休日電話催告

全国の国税局(所)に設置されている「集中電話催告センター室」、いわゆる「納税コールセンター」では、5月28日と6月11日の日曜日に、滞納者へ電話による納付の催告を行う。金融会社が休日に借金の返済を求めるのはよく聞くが、国税当局が休日に催告を行うのは、毎年この時期の2日間だ。

国税の滞納額は、平成10年度に2兆8149億円まで達したが、その後、国税庁による「大口・悪質事案及び処理困難事案に対する厳正・的確な滞納整理」「滞納の新規・早期処理を念頭に置とともに、滞納額の多くを占める消費税滞納事案の重点的な処理を実施すること」などで減少。平成27年度には、1年間で新規滞納額が6871億円、同28年3月末現在の滞納残高は9774億円まで減った。

納税コールセンターによる電話催告も、こうした滞納整理の一端を担っており、国税局では、毎年力を入れている行事となっている。

催告対象は新規・少額事案

滞納整理は、早期かつ反復的に納税者と接触することがポイントになるため、国税徴収官はかつて、毎月新たに発生する大量の滞納事案を整理しながら、電話催告を行っていた。しかし、さらに効率的・効果的な滞納整理を実現するため、平成14年、東京と大阪の二つの国税局に「集中電話催告センター室」、いわゆる「納税コールセンター」を設置。同15年に関東信越国税局、そして残る9国税局(所)も同16年には設置が完了し、稼働させている。

国税徴収官は、この納税コールセンターの設置により、電話催告に割いていた時間を、大口・悪質事案への深度ある対応に振替え、徴収事務全体としての効果的・効率的な事務運営を実現することが可能になった。

納税コールセンターの体制は、徴収部の徴収課長また機動課長が兼任で室長となり、以下、総括主査や納税催告専門官、主査、徴収官で構成されている。現在、金沢国税局及び高松国税局が4名体制、東京国税局においては29名体制となっており、全国で120名の職員(非常勤職員も含む)が所轄税務署に代わり、電話や文書による納付催告を行っている。

<コールセンターの職員数(平成28事務年度)>
東京国税局    29名
大阪国税局    20名
関東信越国税局  11名
名古屋国税局   13名
札幌国税局    7名
仙台国税局   7名
金沢国税局   4名
広島国税局   8名
高松国税局   4名
福岡国税局   7名
熊本国税局  5名
沖縄国税事務所  5名

※室長(兼務)含み、非常勤職員は除く。

対象案件は、税務署において発生した滞納事案のうち、滞納額100万円未満(国税局(所)により50万円未満 )の少額滞納と新規滞納。

現在の催告状況は、概ね催告の7割程度が完納しており、27事務年度(平成27年7月から同28年6月まで)も催告対象約82.5万者のうち、約58.8万者が完納、約11.3万者が納付誓約して、実に約85%を処理している。

その整理済額は2761億円と国税全体における整理済額8945億円の約3割を占める。

システムが自動で催告相手を選定

催告は、「集中電話催告システム」を使って行われる。納税者の申告額や課税額、滞納額情報を管理する、国税総合管理システム(KSKシステム)から送られてくる滞納者情報データを基に、自動的に機械が電話を掛ける。電話に滞納者が応答したら、担当職員のパソコン画面に自動でその滞納者の滞納税額等の情報が表示され、職員がその画面を見ながら滞納者と今後の納付について話し合う。電話が繋がったものの、留守番電話になってしまったら職員が伝言を残す。

一方で、KSKシステムから受領した滞納者情報を職員が順次参照しながら滞納者に対し電話催告を行うこともある。
こうした催告で、滞納者が短期間に完納するとの申出があれば、システムに納付計画を入力し、作成した納付書等を発送。その後の納付の実績もシステムで完納まで管理する。なお、短期間の完納が見込まれないものは税務署へ返戻し、迅速に実地の滞納処理が行われる。

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