2. 医療法人の機関設計
医療法人は、理事3名以上と監事1名以上(社会医療法人の場合は理事6名以上、監事2名以上)を置かなければなりません。また、社団たる医療法人では、その構成員である社員からなる社員総会が置かれ、その決議をもって役員の選任など法人の基本的事項が決められます。
一方、財団たる医療法人では、その構成員である社員が存在しないため、評議員が置かれ、その評議員で構成される評議員会の決議をもっての役人の選任など法人の基本的事項が決められます。
いずれの医療法人も、理事長は医師または歯科医師でなければならず、また開設する病院の管理者(いわゆる院長)を、原則として理事に加えなければなりません。
なお、2016年の改正医療法によって、一定規模の医療法人について、2017年4月2日以降開始する事業年度から会計監査が義務化されました。この一定の基準は次の通りになります。
- ・負債50億円以上または収益額70憶円超の医療法人
- ・負債20億円以上または収益額10憶円超の社会医療法人
3月末が決算日の医療法人の場合、2018年4月1日以降開始する事業年度が監査対象年度となりますので、一定規模の医療法人であっても、会計監査を導入してから未だ数年の経過年数の状況にあります。
3. 地域医療連携推進法人について
2016年の改正医療法によって、地域医療連携推進法人制度が導入されました。地域医療連携推進法人制度とは、地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供するため、病院等に係る業務の連携を推進するための方針を定め、医療連携推進業務を行う一般社団法人を都道府県知事が認定する制度です。
この法人の社員には、病院等を開設する法人、介護事業その他地域包括ケアシステムの構築に資する事業に係る施設または事業所を開設・管理する法人となります。この「病院等を開設する法人」には、医療法人、社会福祉法人、公益法人、NPO法人、学校法人、国立大学法人、独立行政法人、地方独立行政法人、地方自治体等が含まれています。
つまり、地域医療を連携するための複数の関係法人が社員となった一般社団法人が、地域医療を連携して事業運営することになります。
なお、病院等を開設する法人では、理事3名以上、監事1名以上、理事会と代表理事の設置、理事のうち少なくても1名以上は診療に関する学識経験者の団体その他の関係団体の代表者または診療に関する学識経験者であることなど厳格な要件が定められています。
また、地域医療連携推進法人は、医療法人会計基準でも公益法人会計基準でもなく、地域医療連携推進法人会計基準が適用されます。
さらに、地域医療連携推進法人ではその規模にかかわらず、認定を受けた会計年度から、会計監査が必須となります。
次回は、医療法人の会計について、その特徴などを詳しくお伝えします。
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