■今回の事件での疑問
事件自体は「誤送金の9割を回収できてメデタシメデタシ」ですが、税理士としては一つ、疑問があります。「超過差押の可能性」です。
毎日新聞の報道を見ると、「容疑者が送金した決済代行業者3社の預金それぞれに差押手続きを進めた」とあります。
【参考】誤給付金の9割超を回収 阿武町が駆使した「あの手この手」(毎日新聞)
容疑者が令和3年度に住民税の非課税世帯であったことから、滞納した国民健康保険税はせいぜい数万円のはずです。一方、3社への債権はそれぞれ3600万円、300万円、400万円だったと言われています。
1社分への差押なら3600万円の債権でも超過差押ではありません。しかし、3社全部に差押を進めていたのなら、超過差押になります。滞納処分だけを見るなら、違法な処分だと言われても仕方ありません。
ただ今回は、容疑者のオンラインカジノが関係していました。そのため「犯罪による収益の移転防止に関する法律」や「マネー・ロンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」に基づき、関係各所に対応を求めた模様です。容疑者が返金に応じていることも考えると、実際は少し違う手続きが行われている可能性はあります。
この他、
「差押前に督促状の送付はあったのか」
「10日経過した後の差押だったのか」
「税法で押さえた4300万円超を町の一存で私債権に充当するのは合法なのか」
といった疑問が残ります。ただ、詳細が分からないため、何とも言えません。
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