不正業種の常連が壊滅的経営状況

このほか、コロナ禍の税務調査においては、従来の不正発見割合の多い業種に調査を実施することがほぼないと考えられる。平成30事務年度の業種別「不正状況」を見てみると、1位は「バー・クラブ」70.3%、「外国料理」46.7%、「大衆酒場、小料理」46.3%、「その他の飲食」42.7%と、飲食店が上位を占める。しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため営業自粛となり、これらすべての業種が厳しい経営状況に追い込まれている。壊滅的な経営状況の中では、税務調査もできないのが正直なところだ。

国税OB税理士は、「東日本大震災などのときと同様に、平時のような税務調査は行わないだろう」と指摘する。過去最大の経済対策を行い、企業を救済していこうという状況下、積極的に税務調査をできるような社会状況ではない。一方で、国の重要な財源となる税収不足も何としても最小減に抑えたい。国民感情を考えつつ、効率的な税務調査を実施していくには、ここ最近の税務調査のキーワードである「富裕層」「国際」が、今年も調査に当たっての重点ポイントになってきそうだ。

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