3.会社や周囲の状況を鑑みる

個人の評価、会社やチームへの評価が完了した後は、他部署や会社全体でのすり合わせが必要です。例えば、全員が高評価だった場合、被評価者は、大きな昇給を期待する事が多いです。しかし、市場環境の変化に伴い、会社が赤字で固定費の抑制が必要な場合は、評価は良かったとしても、報酬に反映されないことがあります。また、自部署の成績が良かったとしても他部署がそれ以上に良かった場合、相対的に鑑みて評価は下がる事もあります。
個人の成績も良く、会社やチームに貢献していても、状況によっては評価や報酬に、期待通りに反映出来ないケースもあるのです。

大事なことは、そのような状況に陥った場合は、上長として被評価者に対して、誠実に説明することです。被評価者の認識と報酬等の結果との乖離について、理解してもらう必要があります。当然、状況に納得したとしても、結果として高い報酬を求めるために退職するといった事もあります。そのような事も含めて、最終的に評価をする必要があります。評価は会社や上長からのメッセージとなるため、慎重に決断しましょう。

 

以上、上場を目指さない会社であっても、ヒト関係、特に人事評価に焦点を絞って、その重要性を紹介しました。私は、経営資源のうち、ヒトが最も必要だと考えており、正しい「ヒト」を採用し、適切に評価し、適正な報酬を支払い、長く活躍してもらうことが会社の成長と安定につながると考えています。

人事制度を制定し、説明し、理解してもらい、その後評価し、評価結果を説明し、一定納得してもらうことが大事です。私は、全社員が納得出来る評価結果は少ないと考えています。良い評価では特に問題は発生しませんが、厳しい評価をする際に問題が起きやすいです。厳しい評価にする場合は、一度落ち着いて、評価者を客観的に見て、それでも厳しい場合は、その人の成長や成果が向上するように、上長として責任を持って評価する必要があります。

評価は、評価するべきヒトを良い評価にして、そうではないヒトを厳しい評価にすることが重要だと考えます。その結果として、別のキャリアを選択して頂く事も重要です。それは、会社としては当然ですが、個人のキャリアを鑑みた上でも必要です。
限りある経営資源を何に割り当てるのか、個人の感情論を超えて、一人ひとりが経営者目線で考える事が大事です。人事評価は社員に点数をつけて給与に反映するためのものではなく、社員に気づきと成長する機会を提供するためにあると、私は考えています。

 

あくまでも、今回の記事を一つの考え方として、会社経営の参考にして頂き、会社の成長と安定を目指して頂ければ幸いです。

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